多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

2020.7.4 邦画暫定一位 「のぼる小寺さん」鑑賞記

ここまで、実写系で「大傑作」に巡り合えていない2020年を過ごしてきた。もちろん「前建」は、そのスケールの大きさや、描こうとしていた真剣度などが大きくプラスに傾いたからであり、上半期邦画一位も当然の結果である。
ところが洋画まで範囲を広げると、どれもこれもピリッとしたものがない。直近作の「ランボー ラストブラッド」は、復讐の鬼と化した元グリーンベレー無双を見るだけに留まる30分が見たいだけの映画であり、「水曜日が消えた」も、中村倫也見たさの映画という風にしか評価できない。

そんな中にあって、「のぼる小寺さん」は、原作持ちながら、脚本が今や外れなしの異名をとる吉田玲子氏となれば、見ないでおくという選択肢はない。かくして、公開2日目に鑑賞と相成る。
映画通的な高年齢客はほぼおらず、ものの見事に工藤遥や伊藤健太郎目当ての観客が押し寄せた格好である。男性は全員ソロ、カップルは来ず、女性ペア1組を含めて女性やや優位の男女比。平均年齢は30代前半としたうえで、当方がまたも最高齢を記録した模様である。

ボルダリングしか見えていない小寺さん、何とはなしに卓球部に入った近藤、小寺さんの後を追うようにボルダリングしようとする四条、カメラに興味を持った田崎、学校にはほぼ来ないネイルアーチストになろうとする倉田。高校に入りたてで自分が何になりたいか見えていないこの5人の青春群像劇だったわけだが、時々で発生する、二人芝居のそのどれもが芳醇なのだ。
一番度肝を抜かれ、この作品の趨勢が決まったのは、四条がたたずむ屋上での近藤との会話だった。恋をしているとはいっても、それは「何かをしている」からであって、その本人が相手ではないのか?と問われる近藤が言葉を失うシーン。「好き」という思いをうまく表現できない、高一生らしい駆け引きが見られる。
倉田と小寺さんの絡みも秀逸だ。倉田ははみ出し者のようで、常識的な考え方の持ち主。「そこに岩があるから」をすんなり受け止められる女性であったことがあのシークエンスだけでわかるようになっている。
クライマックスの小寺さんの大会で2度まで落ちながら三度目で登りきるシーンは、倉田ではないが、「なんか泣けてくる」というセリフが出てくる前に泣けてしまったりする。二人での会話でもうならされたり、実際泣けたことも幾たびか。

得点は、見事、96点。久し振りの実写高得点(「前建」と同じ)となり、勢いだけで持っていった同作とは違う、しっかりとした書き込みや感情の吐露、丁寧な人物描写も手伝って、本作が邦画実写暫定一位となった。
ただひたすらストイックに、登るだけの小寺さんに引き寄せられ、何かを変えられていく4人。だが、誰しもが「夢の途中」なのだ。それも当然。高一で高みを知ってしまっては後々の成長は見込めない。だから、全員の成績が中途半端だったり、認められるレベルでもないことをラストに向けてわかりやすく述べている。
そして、近藤と小寺さんのツーショットで幕を閉じるわけだが、このラストシーンは、ここ最近の邦画の中でもとんでもない破壊力がある。PETのキリンレモンを分け合う二人。「か、間接キッス!!」を悟られまいとして、後ろ向きに飲む近藤。そしたら小寺さんは、椅子に体育座りをして、反対を向き、次の瞬間近藤に背中をもたれかかせるのだ!ここで終幕。近藤のことが好きになったのか、どうなのか? 答えはこれだけではわからない。だから二人のその後が気になって仕方なくなるのだ。
時々のくすぐりも意外性があったり(田崎の撮影をプラスに受け止めるところとか)、決して恋愛一辺倒ではない。だが、恋愛にしっかり向き合った層はもちろん、それができなかった方にもグサグサ刺さる作劇の妙は見ていただかないとわからない。吉田玲子氏、マジおそるべしである。

PVまとめ 2020.6 ほぼ平常運転に戻る

まずは先月の結果である。

2020.5  1507PV (先月比 −948PV  前年比 +411PV  137.5%)

先月の調子がよすぎた反動は絶対来ると思っていたが、1500台を死守して、なんとか1000PVマイナスを回避している。昨年は6月が一番の大底だったのだが、前年比でもそこそこ伸ばせたのは大きいとみている。

7月はいよいよ日曜・祝日が大忙しになりそうな予感。はあ、多趣味・マツキヨの面目躍如といった面持ちである。

2020.7.1 「ランボー ラスト・ブラッド」 鑑賞記

6月最終週の新作は「ソニック・ザ・ムービー」と「ランボーラストブラッド」がメインである。
本当なら、この日曜日にどちらかを見ておくべきだっただろうが、天気の子一本だけで満足してしまい、結局サービスデー待ちとなった。
特にハズレを考えていたソニックが意外に一般受けしているように見受けられた。「ウム、これも見た方がいいか」となったが、ここはランボーを先行してみることにした。

ランボーシリーズといえば、大国を向こうに回し孤独な戦いを強いられるという設定がメインだったし、その殺し方も派手派手しいものは鳴りを潜めていた。
なので、冒頭のボランティアとして活躍する部分というのは「これまでの実績」を垣間見させることにしたんだろうなと思わせる。ここが大きな伏線とかになるのかな、と思ったけど、それは一切なかった。
実の娘のように育てたガブリエラのメキシコ行きは、フラグだった。世の中を知らなさ過ぎたガブリエラのあられもない姿は彼女が過ごした地獄の4日間を想起するだけで胸が痛くなる。そしてそれは、同時にランボーを復讐の鬼へと変貌させる。
後半の30分。「飛んで火に入る」人身売買カルテルたちの殺され方は、いずれも苛烈そのものだ。トラップに引っかかる→ご丁寧にトドメ、というパターンも幾たびか。ジャングルでのゲリラ戦をお得意としている元ベトナム帰還兵の面目躍如といったところである。自身も被弾するが、ロッキングチェアまではたどり着いてエンドロールとなった。

得点は……84点どまりとなった。
せっかくの脇役たちがほぼ空気だったのには閉口する。特に瀕死のランボーを助けたフリージャーナリストも、もとはといえば自分の妹をカルテルに殺されたから。でも手は貸せない、という。ガブリエラを取り戻し準備をするだけしてメキシコに舞い戻った彼と彼女のツーショットは、失うもののないランボーの説得が彼女にどこまで響いたかを描き切れていない。
ガブリエラの産みの父親が、それほどクズでなかったところも弱い。父親がそれこそ売り飛ばしたとかなら、かなりポイントは高いのだが、すぐさまストーリーと関係なくなるのもいただけない。実質的に手引きしたガブリエラの友人の方がむしろクズだろう(去就もわからずじまい)。
かようなわけで、ストーリーは重厚にできるわけもなく、クライマックスに至る前段階という意味合いでしかない。そこにインサートされる、メキシコという国の乱れた風情を現実のように描いてしまった(警察と自動小銃持ったマフィアの同居する絵面は異次元)功罪というものはこの作品を評価する上でも延々と語り継がれてしまうのではないかと危惧することしきりである。
名優・スタローン氏も74歳。ぼそぼそとしかしゃべれないセリフに演技そのものに不安しか覚えない。監督という器ではないけれど、そろそろ第一線から引退という二文字が現実味を帯びてきていると思う。
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