多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

2018.6.10 デトックスされる 「あさがおと加瀬さん」鑑賞記

とうとう、小規模公開しかできない(映倫を取っていない映画というものがあるとは知らなかった)実写の世界にまで踏み込んでしまった。
映画沼にはまり込むまで没入しているとは感じていないが、気になった作品を複数回見ているのは、その端緒に立ってしまった証左なのかもしれない。

劇場に立ち入ることにかなりのハードルを感じていた2000年代後半からつい最近まで。それがどうだ。良作という嗅覚が機能すれば、ほぼ即座に劇場入りができている。
そして、その嗅覚が、またしても一本の作品を嗅ぎ分ける。それが「あさがおと加瀬さん」である。

どっからどう見ても百合要素満載。今までの私なら、確実にラインアップには上ってこない。しかし、惹かれるものを感じたのである。それは「きみの声をとどけたい」を知った時とほぼ同じ感覚と言ってもいいだろう。
陸上のエース・加瀬さんに淡い恋心を抱く同級生の山田由依。だが、それは、加瀬さんも同じだった。二人がなれそめに至る部分は、回想にしてオープニング部分にセリフなしでまとめるという手法を取る。
山田に"彼"ができる…初めてお付き合いするのが女性だったわけだが、それは山田にとってはどうでもいいこと。付き合いたての初々しさが画面からもひしひし伝わってくる。
付き合い始めて何日目かのバス停のシーン。乗り込まない山田。行ってしまうバス。だが、次の瞬間、自転車が倒れ掛かるのもいとわず、山田の元に駆け寄る加瀬さん。そして熱いキスを交わす。うわぁ、となった。求めていたのは、加瀬さんも同じだったのだ。
山田の家に遊びに来る加瀬さん。このシークエンスの人物描写と心情変化は、まさに一線を越えようとするタイミングまでは緊張感を持って描かれていた。だが、お母さんからの電話で緊張感がふっと途切れる。ここの持っていき方は、なかなかのものである。
修学旅行のシークエンスも、乗降口の芝居はこの作品の最重要シーンだと断言したい。二人が一緒に歩んでいけると認識できたシーンでもある。美ら海見学時に二人で語らう海辺のシーンも、「何時間おんねん」という野暮な突っ込みを打ち消す演出で感情を持っていく。
だが、現実的に別れは刻一刻と迫っていた。進路の問題である。地元重視の山田に、東京での推薦に望みをかける加瀬さん。しかし、よもやのラストシーンが用意されていたとは!!

LGBTなる、いわゆる男女間ではない、同性どおしの愛情に関しては、最近映像表現もなされてきているように思う。「グレイテスト・ショーマン」でも、いわゆるオカマちゃんのダンサーの活躍なども忌み嫌われる対象として描きながら、感動作にしてしまうわけだし、「僕の名前で君を呼んで」はBLそのものだった。
一時間強とはいえ、LGBTにつながりそうな、百合要素満載の作品がスクリーンで見られる。日本も、アニメーション映画も、変わったものである。

さて採点だ。
初々しい初恋。相手が"たまたま"女性の加瀬さんだっただけで、男性っぽいし、実際彼女はトランスジェンダーっぽいところがないわけではない(部屋の描写が男っぽいところとか)。ホテルの大浴場で脱いだ加瀬さんにショックを受けた山田の想いは、「彼は女なんだ」と認識してしまったからに相違ない。つまり、山田は、「異性」だと加瀬さんを見て思っているきらいがある。
二人がどう進むべきなのか。ラストシーンの山田の突拍子もない行動は、今まで踏ん切りのつかなかった彼女を一歩前進させた。そしてそれは「二人はいつでも一緒でないといけない」という思いに支配されていたからなのだと悟る。
そう思ってエンディングが流れる。90点あったらいい方かな…だが!!
ラストカットでガツン!!と、また誰かに殴られたような意識にとらわれる。そんな締めがあったのか…いきなり93点まで伸長する。あのワンカットで一気の加点。実際、私はあまりのことに放心状態になってしまった。

百合アニメかぁ…なんて表現は言葉足らず過ぎる。山田という女性と加瀬さんという"男性"のれっきとした恋愛ストーリーであり、二人の掛け合いも、時折吹き出しそうになったりするなど、青春の一ページとしてみる分にも、十分にその役割を果たしてくれる。
深夜アニメテイストがふんだんに使われていて、その分では賛否が分かれるところといえなくもないが、大規模公開でもなく、観た人にだけは理解してもらえたらいい、レベルの作品なので、手数を重視しなかったところもむしろ割り切って書いていると理解できて、納得できる。

ちなみに舞台はなぜか関西ということになっている(加瀬さんが乗る新幹線のホーム番号が23だった。また、出て行く新幹線に、ホームを覆う大屋根が写り込んでいる。列車名はのぞみ/ひかりと少し違えていたが東海道であることは間違いない。見送りに来たコーチ?も「終点まで乗っていればいい」などといっていることなども支援)が、訛りは一切なし。舞台となっている土地も明示されておらず、今回ばっかりは「聖地」を探すのは一苦労と思われる。尚、公開3日目/時間帯が悪いとはいえ、19時過ぎ始まりで10人いるかいないか、なので、期間限定は正解なのではと思う。


2018.6.9 久しぶりに見る盛況 「かぞくへ」2回目鑑賞記

映画は「観られてナンボ」であると気づかされる。それは「君の名は。」を鑑賞した初見の時に抱いた感覚であった。ただ、面白いだけではない。スクリーンの特質を分かっているからこそ、オープニングで、あの彗星落下シーンをほぼ無音の状態(風切り音程度)で我々に提示し、きっちり捕まえているのである。しかも、それは伏線にまでなっているという。こんな作品を知ってしまったのである。

映像表現には限りがない、とは「リズと青い鳥」でも感じたことだし、今後出てくるあまたの作品でも様々な実験と検証が繰り返されることだろうと思う。だが、この「かぞくへ」が我々に突きつける「選択の重要性」はいつ誰の身に起こってもおかしくない日常でもあった。
詐欺師に翻弄され、人生を破壊されたに等しい仕打ちに打ちひしがれている旭を最後救うのは、その要因を作った洋人である。この雄大な舞台装置に私は度肝を抜かれる。
普通に考えれば、完全に仲違えしていてもおかしくないし、実際旭はラスト直前、洋人の連絡をほぼ拒絶している。犯人を捕まえ、念書まで取らせた二人だったが、そこにあるのは、虚無感でしかなかった。最初ピントのあっていた洋人から奥にいる旭にピントが合い、そのままの状態で洋人は煙草を吸い続ける。「俺のやったことって何か意味があったのかな」と思っている洋人の心象風景をぼやけさせる映像で想起させる。こういうことができるのだ。

そして、それは旭・佳織のカップルに決定的なダメージを与える。なぜか嘘をつく旭、そしてないがしろにされたと知り激高する佳織。黙ったままの旭は、叱られている子どものようでもあり、言い訳はしないが嵐が過ぎ去るのを待っているかのようにも受け取れる。「私と洋人とどっちが大事なの」とズバリと言ってくれた方がすっきりするのだが、そうは言ってくれない。もどかしいし、まるで自分が責められているようにも感じるシーンだ。
良かれと思って佳織の母に手紙を出した旭に「親ってそういうもんなの」と、言外に親を知らないできた旭を佳織がDISってしまうシーンがある。「ああ、言っちゃった…」親を知るものと知らないものとのとてつもない隔たり。実は彼らの別れは、後の試食会の流れがあったとしてもこのシーンで決まったも同然だった。

言葉・セリフや音楽はいったい何なのか…またしても、監督氏の術中にはまってしまっている自分がいる。華を去り実に就く。予算がないならないなりに表現することに舵を切る。こういう采配が随所に見られるのだ。
最後のシーンも余計なセリフはない。深夜、人通りの途絶えた橋でのワンシーン。なんのてらいも無く芝居する二人。愛おしすぎるのだ。

2回目の元町映画館は、監督/洋人役の梅田氏/佳奈役の下垣嬢を迎えての上映となったが、私の整理券番号として41を渡され、驚愕する。そう。9割超の満員御礼といっても過言ではないレベルの入りになったのだ。監督氏が来るということで、山ほど聞きたいことがあったので当方は、めったに座らない最前列/左隅に席を取る。だが、Q&Aは無く、ラストでの登壇でも基本監督氏がしゃべりっぱなしに終始してがっくりとなる。
観客動向は意外な側面を見せる。女性ペア以上のグループが意外なほど来場していたことである。別に監督が好きで来たわけでもなさそうで、現に親しげに語っている人はほぼいない。つまり、口コミ+勧誘でここにきていると思われるのだ。男女比はそういうわけでやや女性優位。平均年齢は50代前半で、当方が中心レベルと見る。

ラストの登壇では、パンフレットをかなり力説してプレゼンしていたのだが、実際私はこれほどまでに内容の濃いものを見たことが無い。その最大の特徴は、後半にかなりのページを割いている、台本が刷り込まれていることなのだが、それ自体がエポックではないかとさえ思う。前回の鑑賞時に購入していたので、今回は監督氏のサインもほしかったがパスする。
それにしても胸に残る作品。もう佳織と旭の復縁は望むべくも無かろうが(ムスビが無かったと思っているし、お互いの隔たりも解消するには程遠いと思える)、これから先の旭と洋人に心からエールを送りたくなる。

即席麺試食記(364) 苦手の部類だが ヤマダイ ニュータッチ 凄麺 酸辣湯麺


にほんブログ村

ラーメン好きである当方だが、何でもかんでも好き、というわけではない。例えば、辛いだけのどこぞの国のラーメンのようなものは手に取ることすら憚られるし、同様の理由で、外国産のラーメンには基本ノータッチである。
味付けに関しても、苦手の部類にあるのが辛くて酸っぱい系である。そう。それなのに、私は嬉しそうに酸辣湯麺のカップ麺を手にとっていたのだった。

それでも「ヤマダイならやってくれる」と思っていたので、食べるまで不安に思うことはなかった。そして、その思いは見事に伝わった。
スープに毒々しさやとげとげしさがないのだ。黒酢使用というあたりがまろやかさを醸し出しているのだが、ここまで芳醇なスープにできているところが本当にすごい。
具材も色とりどり。量はちょっと不満だったが、麺とスープのコラボがここまでマッチングするんだから、減点するにしても軽微だ。

酸辣湯麺。中華屋さんに入ってもあえて注文しない類のラーメン。一定の需要があることは認めるが、なんと逸品シリーズに格上げされているというではないか。よほど自信がないとこの選択は思いつかない。
そう。苦手と言いつつも、「そこまで変えているのならいずれ入手して…」という思いに駆られていたりする。ヤマダイ、本当に期待を裏切らないメーカーである。

 購入店 ホームセンターコーナン 神戸ハーバーランド店
 麺    8.0/10   スープ   9.0/10    具材  8.5/10    総合計 25.5/30
 価格補正  なし     合計   25.5/30     格付け   AA(苦手意識をも吹き飛ばす出来)
livedoor 天気
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Amazonライブリンク
  • ライブドアブログ