多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

2020.7.12 重い。「秒速5センチメートル」鑑賞記

もし、10年前にタイムスリップできるならば、新海作品をもっともっと愛でるべきだったし、「君の名は。」以前に「彼はこの程度では終わらないよ」と未来予想できていたのに、と思う。
だいたい、新海氏は2014年の「言の葉の庭」であっても、小規模公開にとどまったこともあり、1.5億程度の興行成績どまり。つまりそれは「持っていない」ことの現れでもある。

その前作である、「秒速5センチメートル」は、3タイトルのオムニバスながら、一人の少年から青年期の恋愛観にフォーカスすることで2000年代の若者像の一端を切り取ったとする向きと、いわゆる「オタク」的に映る、内向的な男性の負の側面……恋愛下手に鋭く迫った作品との評価もあり、勃興し始めていたネット界隈をざわつかせたりもしていた。
2007年といえば13年前。「なにしてたかな」を自身でブラウジングすると、「中の人」だけで飽き足らず、派遣で生計を立てていた時期であることを知る。一歩道を踏み間違うと、あれよあれよという間に奈落に連れていかれる雇用情勢でもあった。2000年の「千と千尋」以来、アニメーションには映画もテレビも見向きもしなくなり、日々を何とか生きるのに精いっぱいだった。

今の私はそういう精神的に追い詰められている状態ではない。だから、このストーリー上の貴樹の姿勢というものには賛同しかねる部分がある。特に大人になってからの彼の女々しさが非常に鼻につくのだ。
何者にもなりたくない消極的な貴樹が、それでも明里に思いを寄せている。彼女と呼べる人がいたにもかかわらず、「1僂盖離が縮まらない」といわれて別れを告げられる。そこまで引っ張っていたのなら、もっと早くに明里に告白し、付き合えばよかったのだ。でもそれはできない。その根底にあるのは「渡せなかった手紙」に収斂されるとする。あの手紙が渡せていたら……明里もきっと貴樹に手紙を渡していただろうし、それが分かちがたい絆……ムスビにつながっていたとみるのだ。
あの手紙が風に舞っていくその刹那。逢いに行っているのに思いが届かなくなる演出をすることで、二人のムスビはかなわない、といっているのと同じである。両想いの二人が時間の経過とともに徐々にその輝きを失っていく残酷なまでの成長を見せつけられるのだ。
濁りきった貴樹のすさんだ生活と、貴樹の想いを吹っ切った明里の別の人生。この対比の恐ろしさと、幼少期に渡った踏切での邂逅は、この作品の一つの"顔"である。そこに明里は残っていない。そしてそれは当然だと思い知らされるのだ。
貴樹を必要としない明里。だから待つ必要もないし、声すらかけなくてもいい。そこに厳然とした現実を見た貴樹はニッとほほ笑む。ようやく"次"を模索し始める足元で〆るあたりは、物語をよくわかっていると感じる次第である。

ツイの書き出しは「重い」とした。ここまでかたくなに明里を追い求めながら貴樹は行動には起こせない。だが、のちの「君の名は。」では、彼女に逢いたいという衝動を抑えきれない瀧が描かれるのだ。ここに作家性の成長……変容を見て取れる。最新作の「天気の子」も同じだった。
じゅくじゅくした男ではなく、動ける男に惹かれていく。新海監督がどの時点でその変容を自ら受け入れたのかはわからない。だが、結果的に「100億の男」になれたのも、世間の求める作品像と一致したからに他ならない。「君縄前」「君縄後」と称される作品群にあって、この「秒速」は、まさに拗らせていた監督そのものが描かれているように邪推してしまっている。


2020.7.12 新海ワークスに触れる 「言の葉の庭」4回目鑑賞記

もし、10年前にタイムスリップできるならば、新海作品をもっともっと愛でるべきだったし、「君の名は。」以前に「彼はこの程度では終わらないよ」と未来予想できていたのに、と思う。
そうは言っておきながら、この作品……「言の葉の庭」が公開された当時は、そのあまりの美麗な描写と興行が釣り合わない部分がちょっぴりだけ話題になり、「ああ、そう言えば、彼って『秒速』の人だったよな」くらいにはアテンションを払っていた。もちろんスクリーンから遠ざかっていた時期であり、「そこまで言うんなら」とはならず、重い腰を上げずに過ぎてしまった。

「君縄」ヒットで見直しされつつある彼の旧作。「言の葉」「秒速」のリバイバル企画をした塚口サンサン劇場に、自粛明け後初めて訪れることとなった。

16:30の回は一席飛ばしながらほどほどに売れている。結果40人足らずが鑑賞。館内の大半が30−40代の男性で、平均は40代前半。見事におっさんホイホイになっている。
この作品のファーストインプレッションは、私個人的にはあまりよくなかった。→これがその証拠。
その大半を占めているのが、アンバランスである。背景描写は確かによかったのだが、肝心のストーリーにそれほど重みがない、という風に見立てたのだった。
それは、例えば上級生に喧嘩を吹っ掛けるタカオの心情が理解できなかったり、学校の教師に無関心すぎるタカオ(あれだけの美形教師に興味を持ってないところとか)、正直付き合ってもいない彼らが突然破綻するまでの短さとか。
50分足らずのドラマにするには確かにいろいろ盛り込めなかったところは理解できるのだが、脇筋に入るとどうしてもうまくないと感じられてしまうのだ。中でも今日4回目の鑑賞で気になったのは、ユキノの部屋でタカオと過ごすシーン。会話は一切聞こえないのに動作音(効果)だけは我々に聞かせている点である。「二人の幸せそうな表情でお楽しみください」といわんばかりで、すべて無音でBGMだけに頼ることもできたのに、それをしなかったのだ。意図があってしたとするなら、それを知りたいとも思う。

それでも、手の内に入っているストーリーだからか、時々で放つセリフに涙腺が反応してしまう。それはおそらく、二人に少し共感する部分が大きくなったからかもしれない。不器用な大人になってしまったユキノ、自分のしたいことにしか興味のないタカオ。二人の恋模様とは決して言えないすれ違い劇。クライマックスのタカオの怒鳴りと泣きじゃくるユキノ。花澤さんの一世一代の芝居といえるこのシーンだけでこの作品は十分語れると思う。

即席麺試食記(378) たまげる! EDGE×わかめラーメン ごま・しょうゆ また帰ってきたわかめ 3.5 倍


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カップ麺レビューは、正直「食べなくなってしまった」ことで頻度が大幅に下がっている。そもそも、スーパー巡りがやや下位に位置してしまっている現状では、買い物自体に出かけることも減っている。
それでも、と勇気を振り絞って訪れたのが、109シネマズエキスポシティに訪れた際に立ち寄った、イズミヤ ららぽーとEXPOCITY店だ。
ららぽーと内ということもあるのだが、出店がイズミヤというところに驚く。自社モールの核店舗に納まることの多いイオンは当然お呼びでないし、傘下に入っているダイエーでも今ではこの規模を埋められない。残るはIYということになるのだが、地元立地を生かした選択肢は今後どう出てくるか、課題といえる。
店内をブラウジングしていて、目に留まったのが、「わかめ3.5倍のわかめラーメン」である。以前「麺なしのわかめラーメン」が話題を呼んだ、「入れすぎじゃね?」といえる圧倒的な具材の量で勝負に出た。→商品情報はこちら。麺なしの方は、従来製品の4.5倍入っていたらしい

味はいつもの通りのワカメラーメンなのだが……
いやはや、わかめがいつまで経ってもなくならない!3.5倍は伊達ではない。わかめと麺を同時に食べないとバランスが悪くなるし、当然、麺だけが先になくなってカップの中は、わかめスープと化した。
正直言って、「過ぎたるは及ばざるがごとし」な具材量であり、2.5倍程度でちょうど釣り合いがとれるかな、と感じた。
ここ最近、エースコックがイロモノ路線を走りだしているのは、そうでもしないと生き残れないからかな、とも思うし、定番化は無理でも、話題になればそれでいい、というような一種投げやりな姿勢と見えなくもない。
企画や面白さとしては買えるが、一回食べたら「もうたくさん」となる商品に仕立てたのはちょっぴり失敗だったように思う。

 購入店舗 イズミヤ ららぽーとEXPOCITY店
 麺    7.5/10   スープ   8.0/10    具材  7.5/10    総合計 23.0/30
 価格補正  なし       合計   23.0/30     格付け   A(わかめ好きには堪えられない)

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