多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

2018.6.3 情けは人の為ならず 「かぞくへ」鑑賞記

ここまでの私の映画遍歴を時系列でもう一度おさらいしておく。

・2001年8月 「千と千尋の神隠し」鑑賞→宮崎氏の限界を感じ取り、以後しばらく劇場から遠ざかる
・2014年 新作の実写版「機動警察パトレイバー」上映を知り、短編すべて+劇場版の本編+ディレクターカット版までを網羅する。
・2016年10月1日 「君の名は。」を鑑賞→映画はスクリーンで見るべきだと知らされる。
・2017年9月1日 「きみの声をとどけたい」鑑賞→SNSでの発信は重要と知らされる。
以後、SNSでの発信や劇場のつぶやきなどを拾うようになる。
・2018年1月 下北沢トリウッドでの「きみの声をとどけたい」上映から俄然、インディペンデント系も耳に入る。
・2018年3月 「かぞくへ」「ユートピア」など、低予算の映画の良作ぶりが伝わってくる。
・2018年6月 遂に!単館系/大規模公開に至らない「かぞくへ」を鑑賞するに至る。

劇場作品の断絶につながってしまった「千と千尋」については、いまだに良作と判定することは叶わない。ちなみに17年前/30歳前半。やっていた店の後始末も済み、精神的にも落ち着いていたころなだけに、こころのせいとは言い切れない。やはり、長丁場による間延び感が、ファンタジーとするには退屈だったし、ラストシーンの不十分さがすべてをスポイルしてしまったとさえ思う。
それに比べて、「君の名は。」の充実感よ。ラストも出会えて(かなり無理筋だがww)大団円。すべての感情が沸き起こるアニメーション映画があるのか、と腰を抜かすほど驚いたのをありありと思い出す。

それからの私は、最低週一でスクリーンに座ることになっていく。顕著になったのは、2017年の2月以降。ランキングに載せようと君縄三昧を続けたわけだが、それが不可能になっていく5月からは、ほかの作品にも触手を伸ばすことになっていくのだ。
アニメだけが守備範囲だった私が、邦画にまで手を出し、年間20タイトル以上も見ることになるなど思いもよらなかった。ちなみに今年は、50タイトル前後になりそうな勢いである。

そして、今回「かぞくへ」を見るきっかけというか、これは!!と思わせたのは、下北沢・トリウッドの影響が無視できない。良作のチョイスぶりが絶妙だからだ。特に「きみの声をとどけたい」をどうしてここだけがロングランするに至ったのか、は今年最大の謎なのだが、アニメーションにも門戸を閉ざさないトリウッドならでは、といえなくもない。ここの上映作品の選択は、「観ておけよお前ら」と言われているようで、いい指針にもなる。
その「かぞくへ」が京阪神3劇場で上映。神戸は「元町映画館」という、香ばしい名前の劇場のみでやるという。しかもほかの作品に埋もれながらの一回のみ。でも、仕事終わりで見られることが救いといえば救い。ゆっくりと時間をつぶしながら上映時間を待つ。

小劇場らしく、整理番号方式/自由席というスタイル。もっとも、今日は前日初日に監督の登壇があった影響で、わき役一人だけが舞台挨拶とアナウンスされたせいもあり、結果10人を少し上回る入込となった。ところが、前説で、なんと主役(原案も担当)の松浦慎一郎氏も登壇するというではないか。これは大ラッキー♪
果たして、出てきたのは、チラシ配りをしていた佳奈役の下垣まみ嬢と、主役の松浦氏。なんでも、ボクシングトレーナー役は、自身の生業でもあったと聞かされ、どうりで身体ができているのだと納得する。

さてストーリー。
自堕落ではないが、定職とは言えないトレーナー役で生活している旭と、デザイナーで生計を立てている佳織。結婚を間近に控えた二人は幸せ、というには少しわだかまりのある距離感を最初から感じてしまっていた。同棲して長くなってくるとこういう感覚にとらわれるのだろうな、ということがひしひしと伝わる。生徒でもあった喜多のもうけ話に、地元・五島列島の友人・洋人を紹介する旭。だがとんとん拍子に話がまとまるのがあまりにうさん臭かった。
そして喜多が『飛ぶ』。彼の撒いた毒ガスは、旭・佳織の来るべき夫妻にも確実に翳りをまとわせていく。ここで旭は、迷惑をかけたとばかりに洋人に支援をする。それは「巻き込んでしまった」旭ならではの謝罪の意味合いもあった。洋人もしぶしぶながらその申し出を受け取る。ちなみにだまされたと知った洋人は首都圏に移り住んで喜多を見つける方向にかじを切っていた。
二人の間の亀裂は日々些細なことで広がっていく。友人と将来の妻のどちらを優先すべきか…悩んでいる姿はあまり描写されなかったが、結果的に佳織がないがしろになっていく。結婚式のディナーの試食会と、喜多との遭遇が同一日になってしまい、結果旭は後者を優先する。二つのイベントが重なる。その時人はどちらを優先するのか…出て行く佳織の指摘は、正鵠を射ており、ぐうの音も出ない。
そして婚約解消。まあ、この流れは致し方なかろう。友人を第一義に思ってしまったのだから、こうなって当然である。事務的な彼女のサバサバぶりは「女を分かっている」と言いたくなる。その一方、女々しく布団にくるまる旭。取り返しがつかない選択の数々が、彼をも傷つけていたのだ。
だが、洋人の方はと言うと、大逆転。喜んでもらおうと旭を誘うのだが、自分はどん底状態なのに洋人が以前の支援をお返しするといい出す。良かれと思ってした支援なのに今の自分にはそれがすんなり受け取れない。そればかりか、「あてつけ」に感じてしまった旭は店内で激高してしまう。
店先で別れる二人。絶交、ともとれる言葉を旭が言い出す。「おい、もうどうでもよくなってしまったのか…」私もさすがに身構える。そこへ洋人が結婚式のスピーチをもって旭を追いかけてくる。「ウワ、やっちまった…」もう開かれない披露宴。そしてそれを知らせていない旭。そう。もう十分に時間は経っていたのだった。
泣きだす旭は、ここで初めて真実を明かす。だが、洋人はあっけらかんとこう言い放つ。「削るところなかったから」。本音がこうも胸を打つのか…破談になったことを言わずにスピーチしなくて済んだことに安堵する洋人。そして泣く旭にとどめの一言を言う。


完全なラストシーンでヴワッッッ(´;ω;`)になったのは「タッチ 背番号の無いエース」以来だ。それくらいこのラストシーンは破壊力がある。まさにこのシーンがあるからこそ、「かぞくへ」というタイトルが生きるのだ。
エンドロールが終わる。だがなんと映倫マークは見られない。そういう映画だから大手では上映できないのだろう。そして2度目の登壇。当方は満を持して質問する。
当方の質問内容 「舞台が東松原ということでしたが、この地が選ばれた理由は?」
関西で、東松原…井の頭線の駅名でもあるのだが、これが出てくるとはお二人とも思いもよらなかっただろう。しかし、我ながらいい質問だったと自賛しておく。
なんと、二人が同棲していた部屋は監督の自室!!!撮影に使われた飲食店は知り合いのお店だったりするらしい。つまり監督の地元だったのだ。ロケハンする必要がないのだから、その時間も短縮できる。しかも、撮りは実質一週間だけ、というありさま。その上、完了後に主演の服装が違っていることがわかり、撮り直すというハプニングも紹介された。
ここまでディープな裏話が聞けるとは!!とはいえ、SNSで情報を得ていなければ、当所が舞台になっていることは気付かないだろうし、現に2つ目の質問は出てこなかった。
パンフレット購入でサインを戴けるとあっては、買わない手はない。もちろん、松浦氏にもあいさつ。神戸でロケ地のことを聞かれるとは思っていなかったといわれたので「トリウッド繋がりです」と答える。まさか東京からの追っかけと思っていそうだったので、「いや地元民ですよ」と添えておいた。

さて採点だ。低予算であるとはいえ、全員がしっかり芝居できている(というより自然体と言った方がいいか)ところがすごい。音楽も抑制的、というか2カ所でしか使われていない。曲で盛り上げる必要のない日常。いや、実際我々の生活の中で、BGMが流れていることなどほとんどないではないか。そう考えると、実験的ともいえるし、しっかりドラマに没入できるところがいい。
カメラワークには少しひねりがほしかった。部屋のシーンはカットが激しすぎて、短時間で撮っているのがありありとわかるのだ。予算がないからどうしてもこうなりがちなのだろうが、長回しができる方が、視点が定まっていいと感じた。
適度な長崎あたりの訛りもむしろ方言指導などがついていなかったようなので、あれでいいのかどうかはわからない。ストーリー上はそれほど重要視されなかった点だろう。
気になる得点は88点とする。だが、こういっては何だが、大きな予算をつけたからと言って、この得点を越えられない作品も五万とある。「となりの怪物くん」は75点どまりだったと記憶しているが、俳優の姿勢や演じる力に優劣ができるからこその低得点だ。
この作品がつきつけるテーマ。人は一人では生きていけない、情けは人の為ならず…誰一人不必要な登場人物がいなかった点も特筆に値する。決して大作ではないが、監督・春本氏が大予算を使えるようになったら、どんな作品を我々に提示してくれるのか、楽しみで仕方ない。

2018.6.1 「リズと青い鳥」 4回目鑑賞記

またしてもやってきた、月に一度の映画サービスデー。
すでに既報の通り、2016年10月から、一度も欠かさずこの日には劇場に足を運んでいる。
今や、DVDやBDで映画に関わらず、映像作品に触れられる環境というものは従前にもまして選択肢も、媒体も多種多様になっている。
それでも閉鎖的で、隔離され、映像と音響に抱かれる感覚というものは劇場でしか味わえない。それに耐えうる作品…「君の名は。」に触れてしまってからの私の映画鑑賞のはまりっぷりはすでに言いつくしていると思う。
そういう中にあって、5/1同様、6/1も、初日公開の作品に触手を動かされるものがない。「デッドプール2」は評がよければ、と思っていたが、「物語る亀」さんは、オマージュ・引用だらけと評。元ネタがわからない人が見るとポカーンになる可能性が示唆されたので、一気に圏外に。それならまだ、関西上陸した「かぞくへ」なのだが、これが運の悪いことに6/2から。それならしゃーない、とばかりにブラウジングして見つかったのが…。
4回目となる「リズと青い鳥」だった。この作品のポテンシャルの高さは、まさに予想外だった。希美とみぞれの二人の関係だけではなく、みぞれを慕う後輩と距離が縮まっていくさまや部長としての優子の奮闘ぶりなども描かれている。

なんといっても、希美とみぞれが対峙する、ラストシーン前の二人の演技…いや、魂の叫びには胸をぎゅっとつかまされる。ただの友達、ではなく、希美を唯一の親友までに昇華し、「希美の決めたことは私の決めたこと」とまでに"溺愛"するみぞれ。その思いを知ってか知らずか、自由奔放な希美。どう見たって「リズと青い鳥」の関係に例えるなら、リズがみぞれで青い鳥(の少女)が希美であるとだれもが思う。だが、実際は逆であった。リズは希美で青い鳥がみぞれだったのだ。しかし、本来の姿に立ち戻ったストーリーと、自分の立ち位置が明確になったからこそ、あの鬼気迫る「第三楽章」の通しげいこが披露できたのだ。

そこで見せた希美の"涙"は何なのだろうか?まさか、みぞれの演奏に感動したのではなかろう。自分のふがいなさか?それとも別のステージに行ってしまうみぞれのことをうらやむものか?まさに羽ばたこうとするみぞれを手元に置いておきたい希美にとってそれがかなわない…まさに童話と同じストーリーとも受け取れるのだ。


私は、この作品の第一回目の鑑賞評として、これを結論に持ってきた。(斜体部抜粋/一部省略)

この作品・・・「リズと青い鳥」ほど、実写的な、いや、それをはるかに上回る映像表現力を持って世に問うたアニメーションは私は体験したことがない。(略)この作品を実写化することははっきり言って「不可能」だといっておく。それは、二人にどうあっても成りきれないからである。アニメーションがより実写的に人物を書いてしまった。亀さんではないが、「これは事件」である。

脚本と演出だけでうならせる作品は五万とある。だが、真の映像表現力とは何か、と世の映画ファンや監督たちに挑戦状を突き付けたのが、この作品である。繰り返しになるが、眼のアップだけで、心情や表情、感情を描き出したアニメーション作品を私は知らない。それは何も主人公二人だけではない。みぞれと絡む梨々花にもこの手法は使われている。あのときのうれしそうな目を見ただけで、今までの疎遠な感じが払しょくされ、不覚にもここで感動してしまったりするのだ。
「目は口ほどに物を言う」。このことわざをどう表現するか。音がメインテーマの作品にあって、本来ならなおざりにされがちな映像にフォーカスしただけでなく、特徴的な眼にスポットを当てる。だから、余計なセリフも無駄な描写も必要なくなるのである。
顔全体を描く必要がない。奇しくも言葉を大事にすべし、というコンセプトがあり、口元のアップが多用された「きみの声をとどけたい」とやりたいことは全く同じに感じられる。だが、明らかに本作品の方が一段も二段も上である。

さて、当方の喫緊の話題といえば、2018年の映画ランキングである。現状、「さよ朝」こと「さよならの朝に約束の花をかざろう」と本作との一騎打ち/同着一位だったりするのだが、今日見て、ハナ差差し切った感じを受けた。深いだけではなく、『尊い』のだ。まだ「さよ朝」とのデッドヒートは続くが、年末のランキング発表が楽しみである。


PVまとめ2018.5  久しぶりの2000台

まずは結果である。

2018.5月度    2128PV

GWは、ほぼ予定通りに推移。その代わり、300台のpvを戴いた日が1日、400台オーバーが一日、100台も三日ほどあり、これが結果的に2000の大台を確保する原動力になってくれた。

pvが大幅に伸長するきっかけは、やはりダイエー店舗訪問絡みが影響している。曲りなりでも既存店舗はすべて訪問済み、を謳うブログは日本ひろしといえども当方以外にいない。ということは・・・世界数十億人がいて、ネットできる環境が20億人程度いたとして、その中の一人が当方ということになる。

まあ大袈裟な表現はともかく、即席麺の試食記もそろそろ書き始めているのが功を奏したとみている。

6月は…大きなイベントは全くノープラン。むしろ雨がちで出かけることは少なくなりそうだが…余計に映画沼にズブズブと飲みこまれそうで怖い。
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