「殉愛」を読み終えて数日がたつ。
奇跡のような出会い、末期がんの発覚、度重なる手術、予後が思わしくないありさま、そして結婚、直後に急変する体調、そして死・・・。ノンストップに過ごした2年余りのすさまじい闘病記という側面がありありと浮かんでくる。
書評としては、私も現金掛け値なしに、感動できる部分が多かったし、妻目線で見るやしき氏の思わぬ暖かさというものが垣間見えて意外性もあった。だが、それまで付き合いの長かった人たち、そして何より、肉親に対する取材というものは作者である百田氏は行っていないように感じている。
あえてしなかったのか、できなかったのか、取材したのにそぎ落としたのか、それとも・・・。いいように書かれていない、実名を伴わない数名に関して、もっともっと言及すべきではなかったのか、と思わずにはいられない。実際、彼らの証言というものは一切掲載されておらず、妻との会話が妻の口から明かされる程度で終わっている。
妻の献身的な看病・・・いや、献身的なんてものではない。それをはるかに超越した神がかり的な面倒見を見せる彼女に対して、このマネージャーと思しき男性の書かれ方は恐ろしく凡庸で、仕事も何もできない、あいさつもロクにできないやつ、というものだ。そういった使えないやつを今まで使い続けてきたところに、やしき氏の暖かさというものを感じずにはいられないのだが、結果的にトラブルの巣窟と化してしまい、晩節を汚したのは間違いない。
文章内の扱い含めて、最後の使い込みなどに関しても事実無根だ、と言っているようである。このことから、百田氏がしっかりとこの男性に取材していないことがはっきりとわかる。
本筋ではないにしても、取材をしなかった・・・妻の発言を一方的に盲信しているのはおかしい!! と声を上げているこの男性。そでにされたことで、また実名が挙げられていない=許諾の話すらしていないことは明白で、ここまでこのストーリーの中でのけ者にされる意図がよくわからない。同じ土俵に上げたくないのはわかるのだが、関係者の発言がほぼ網羅されている中で、彼らのものだけが悪意に満ちた、感情を伴わない、そっけない書かれ方をしているのが気にかかる。
ここは百田氏の画竜点睛を欠いた部分だと感じている。彼らにも救いの手を差し伸べることは可能だったはずである(もちろん全面的にいい人的に書くことは無理だろうが、ここまで貶める必要もなかったのではないか)。ノンフィクションなので嘘や大げさに書いていることはないと信じたいが、本当に彼らが、ここまでの人たちだったのか、しっかり取材もしてほしかったところである。
「殉愛」考察はここでいったん打ち止めとしたい。某アニメーションを対象にしたように重箱の隅をつつくようなところまでは読み込む気はないので、ネww
奇跡のような出会い、末期がんの発覚、度重なる手術、予後が思わしくないありさま、そして結婚、直後に急変する体調、そして死・・・。ノンストップに過ごした2年余りのすさまじい闘病記という側面がありありと浮かんでくる。
書評としては、私も現金掛け値なしに、感動できる部分が多かったし、妻目線で見るやしき氏の思わぬ暖かさというものが垣間見えて意外性もあった。だが、それまで付き合いの長かった人たち、そして何より、肉親に対する取材というものは作者である百田氏は行っていないように感じている。
あえてしなかったのか、できなかったのか、取材したのにそぎ落としたのか、それとも・・・。いいように書かれていない、実名を伴わない数名に関して、もっともっと言及すべきではなかったのか、と思わずにはいられない。実際、彼らの証言というものは一切掲載されておらず、妻との会話が妻の口から明かされる程度で終わっている。
妻の献身的な看病・・・いや、献身的なんてものではない。それをはるかに超越した神がかり的な面倒見を見せる彼女に対して、このマネージャーと思しき男性の書かれ方は恐ろしく凡庸で、仕事も何もできない、あいさつもロクにできないやつ、というものだ。そういった使えないやつを今まで使い続けてきたところに、やしき氏の暖かさというものを感じずにはいられないのだが、結果的にトラブルの巣窟と化してしまい、晩節を汚したのは間違いない。
文章内の扱い含めて、最後の使い込みなどに関しても事実無根だ、と言っているようである。このことから、百田氏がしっかりとこの男性に取材していないことがはっきりとわかる。
本筋ではないにしても、取材をしなかった・・・妻の発言を一方的に盲信しているのはおかしい!! と声を上げているこの男性。そでにされたことで、また実名が挙げられていない=許諾の話すらしていないことは明白で、ここまでこのストーリーの中でのけ者にされる意図がよくわからない。同じ土俵に上げたくないのはわかるのだが、関係者の発言がほぼ網羅されている中で、彼らのものだけが悪意に満ちた、感情を伴わない、そっけない書かれ方をしているのが気にかかる。
ここは百田氏の画竜点睛を欠いた部分だと感じている。彼らにも救いの手を差し伸べることは可能だったはずである(もちろん全面的にいい人的に書くことは無理だろうが、ここまで貶める必要もなかったのではないか)。ノンフィクションなので嘘や大げさに書いていることはないと信じたいが、本当に彼らが、ここまでの人たちだったのか、しっかり取材もしてほしかったところである。
「殉愛」考察はここでいったん打ち止めとしたい。某アニメーションを対象にしたように重箱の隅をつつくようなところまでは読み込む気はないので、ネww