各種マスコミもこぞって取材に訪れたとされる、ダイエー神戸三宮店(0622)。関西初のFSS(フードスタイルストア)という点や、創業の地と言ってもいい三宮の地にイオンが遂に進出か、と寂寥感を持って受け入れられるのかどうか、といった面もあって、ここ何日間かの売り上げの推移は、部外者ならずとも気になるところであった。
「中の人」の情報なので、すべてをつまびらかにするわけにはいかないが、大まかにわかったことでもあるので、ちょっと披瀝していきたい。
8/27−9/2までという、一週間の成果なのだが、どこぞの赤羽(0754)みたいに土日を2回含めていない、純然たる一週間の売り上げ推移は、全館で前年比ほぼ2倍という爆発的な売り上げを記録している。食品に限れば前年比2.2倍。カテゴリー別でも、B2の生鮮3カテゴリーが絶好調であり、特に稼ぎ頭のミートは3倍弱。対面販売をやっている鮮魚も3倍越え達成、と、売り上げは確実に取れている様相を見せている。
ここから分かることはいくつか挙げられる。
・当然、開店景気がいつまでも続くわけではない。店舗が落ち着く、シルバーウィークあたりが一つの分水嶺とみる。
ご祝儀相場で、安売りもしていたであろう、肉や魚などはそろそろ正札に戻っている頃合い。それでも、客足が途絶えない/買い上げ点数も減っていないとなると、本物だ、ということが言える。
・どこまで不調アイテム/施策にメスを入れられるか
以前から、私が指摘してやまない、高額のパンを使ったサンドイッチや、レジ課員が応対しているとみられる、コーヒー/ドーナッツと言った、売り上げの割に人件費ばかりがかかっているコーナーに、いち早く手が打てるのかどうかが、キーポイントと言える。その他でも、死に筋になりかねない、高額商品の取り扱いなどに、どう対応するのか、気にしていきたいところだ。
・素材系の売り上げの急回復が指し示すところ
これこそまさに、ダイエーが提案した、「スーパーのあるべき姿」に顧客がビビッドに反応した結果ではないか、と思っている。確かに、お一人様にとって手作りのおかずは敷居が高い。なのですぐに食べられる惣菜系をB1に移したのだろうが、意外にも、B2にも客は行き、そこで試食なり、威勢のいい掛け声、生を捌くライブ感などが購買意欲を掻き立てた結果だろうと思っている。
あえてカテゴリー集積とせずに、自前の肉で(魚で)弁当やら惣菜を作っていることを見せることで、プレミアム感が増す方式にしたことは、ほかの新店(豊中駅前や赤羽)がやってしまっている、埋没してしまう逆効果を押さえることに成功している。ここは他店の失敗をくみ取った成果とみている。
・短期的には好調でも…
何度も書くように、開店景気は、もって1か月である。つまり、9月の末を超えた段階で、売り上げがどのカテゴリーでも好調であるのなら、まず、客数が伸びた証拠であり、やはり改装の効果は一定の評価があるということである。
年末に向けて、神戸三宮の好調が続くようなら、安泰とみているが、他の店が指をくわえて見つめるだけというのは無理がある。逆襲が始まってからが本番だともいえる。
○ここまでの結論
出だしは転ばずに済んだ。だからといって、このまま客足が安定するとは思えない。今後も売り上げデータなどが仕入れられれば解析してみたいと思う。
「中の人」の情報なので、すべてをつまびらかにするわけにはいかないが、大まかにわかったことでもあるので、ちょっと披瀝していきたい。
8/27−9/2までという、一週間の成果なのだが、どこぞの赤羽(0754)みたいに土日を2回含めていない、純然たる一週間の売り上げ推移は、全館で前年比ほぼ2倍という爆発的な売り上げを記録している。食品に限れば前年比2.2倍。カテゴリー別でも、B2の生鮮3カテゴリーが絶好調であり、特に稼ぎ頭のミートは3倍弱。対面販売をやっている鮮魚も3倍越え達成、と、売り上げは確実に取れている様相を見せている。
ここから分かることはいくつか挙げられる。
・当然、開店景気がいつまでも続くわけではない。店舗が落ち着く、シルバーウィークあたりが一つの分水嶺とみる。
ご祝儀相場で、安売りもしていたであろう、肉や魚などはそろそろ正札に戻っている頃合い。それでも、客足が途絶えない/買い上げ点数も減っていないとなると、本物だ、ということが言える。
・どこまで不調アイテム/施策にメスを入れられるか
以前から、私が指摘してやまない、高額のパンを使ったサンドイッチや、レジ課員が応対しているとみられる、コーヒー/ドーナッツと言った、売り上げの割に人件費ばかりがかかっているコーナーに、いち早く手が打てるのかどうかが、キーポイントと言える。その他でも、死に筋になりかねない、高額商品の取り扱いなどに、どう対応するのか、気にしていきたいところだ。
・素材系の売り上げの急回復が指し示すところ
これこそまさに、ダイエーが提案した、「スーパーのあるべき姿」に顧客がビビッドに反応した結果ではないか、と思っている。確かに、お一人様にとって手作りのおかずは敷居が高い。なのですぐに食べられる惣菜系をB1に移したのだろうが、意外にも、B2にも客は行き、そこで試食なり、威勢のいい掛け声、生を捌くライブ感などが購買意欲を掻き立てた結果だろうと思っている。
あえてカテゴリー集積とせずに、自前の肉で(魚で)弁当やら惣菜を作っていることを見せることで、プレミアム感が増す方式にしたことは、ほかの新店(豊中駅前や赤羽)がやってしまっている、埋没してしまう逆効果を押さえることに成功している。ここは他店の失敗をくみ取った成果とみている。
・短期的には好調でも…
何度も書くように、開店景気は、もって1か月である。つまり、9月の末を超えた段階で、売り上げがどのカテゴリーでも好調であるのなら、まず、客数が伸びた証拠であり、やはり改装の効果は一定の評価があるということである。
年末に向けて、神戸三宮の好調が続くようなら、安泰とみているが、他の店が指をくわえて見つめるだけというのは無理がある。逆襲が始まってからが本番だともいえる。
○ここまでの結論
出だしは転ばずに済んだ。だからといって、このまま客足が安定するとは思えない。今後も売り上げデータなどが仕入れられれば解析してみたいと思う。