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縦型カップのカップ麺は、意外にバリエーションが少ない、と感じることが多かった。定番のヌードル系なら、醤油/シーフード/カレー、和風麺ならきつね/天ぷらそばあたりが相場であり、ほかの味付けや具材はあまり考慮に入れられない風潮がある。
もちろん、たまぁに奇をてらったような内容で出してくることもあるにはあるが、せいぜい企画ものの一発屋。定番化することはほぼない。しかし、PBで、ほかのメーカーが及び腰の新フレーバーに挑戦する、という姿勢をイオン(トップバリュ)が持ち始めたというのは、一種のエポックだといえる。
今や縦型カップは税抜88円の税込み95円シリーズが定番価格になり、若干上がった感は否めないでいたのだが、新商品と思しき商品を見て、速攻食さねば、との思いに駆られて実食。
ふたを開けて中味確認。ああ、まあこんなものだわね、の具材の量に苦笑する。肉うどんなのに、かけら多数では、少々がっかりしてしまう。実際、底の方にすべての肉片が降下してしまっており、すべてのスープを飲み干すか、箸でまさぐりまくらないと完全ゲットはなかなかに難しい。
しかし、お湯投入で実際食べ始めると、必要十分な仕立てが待っていた。
麺は、幅広断面だが、太くは見せず、縦型カップならではの太さにしてある。これが、関西風の、細うどんに通じるものだとすれば、なかなかに商品を見ていると思わざるを得ない。
スープにも、肉のうまみが出ていて、むしろ、「あく抜きに失敗して、くどさが出ているような」、ちょっと荒っぽい雰囲気にしてあるのだが、ここまで「肉うどんを食べている」という感覚にさせるのは、大いにありである。「甘めに仕立てた」という文言にも偽りなし。もっとも、手数が入っているとは感じられず、「香りでうまいことやらさせてもらってます」が総合的な評価である。
具材は、肉/ねぎ/わかめ。わかめはあまり香りや色どりでプラスに触れることはなかったが、賑やかしの面では少しだけ評価。
縦型カップのトップバリュ系は、年内に食べつくしたいと考えているのだが、意外にも、新製品/新規作成の方が、既存の価値にとらわれず、いいものができていると感じずにはいられない。あえて幅広カップで臨まなかったところにも、この製品が、一種の戦略的価値を持って登場したことをうかがわせるものになっている。
ぶっちゃけ『大いにあり』となった実食。これだから、PBだといっても侮れないのである。
購入店 ダイエー 神戸三宮店
麺 7.0/10 スープ 7.5/10 具材 7.0/10 総計 21.5/30
価格補正 +1.0 総合得点 22.5/30 格付け B+(これがこの価格で!!)