多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

2018年05月

2018.5.28 これで見納め? 45縄目@パルシネマしんこうえん

何度「スクリーンで見るのはこれが最後」と言い続けたか。
実際、40回目に当たる、TOHOシネマズ梅田の、新海誠展コラボでの鑑賞が最後なのでは、と思っていたくらいである。
ところが、その2か月後に単館…しかも私自身の地元でやると聞いたからたまらない。初日/20日と、都合4回。ここまで来たら、最終回を見届けてもおかしくあるまい、とばかりにわずか一回だけとはいえスクリーンに対峙する。

泣き濡れて最終回…
私がよく口にする、アニメであれドラマであれ、最終回に対峙したときの心情を吐露したセリフである。最近作では、「よりもい」はすべてが神回なので13話は案外に映ったりもしたのだが、私が個人的に推しまくっている某アニメの最終回こそ、「泣き濡れる」という状況がぴったりである(リンクは当方HPの解析記事に飛びます、ってリンク作ってなかったよwww)。

そんな事態が「君の名は。」にも遂に訪れた、と言ってもいい。君縄興行スレは、今や単館上映情報掲示板と化しているのだが、少なくとも当方が関われそうな場所ではやってくれていない。そう。本当にここでの鑑賞がオーラスの可能性が出てきたのである。
そう思いなおすと、完全正装でスクリーンに対峙するしか手はない。いったん自宅に帰って身支度後劇場へ。それができる場所で上映された奇跡がいまだに信じられない。
そもそも、この映画館でアニメーションが上映されるのは本当に久しぶりではなかろうか、と思う。まあおいおい支配人にでも問うてみたいところだがともかく上映時間までには間に合う。
宇治のフォロワー氏と岐阜のフォロワー氏。前回ご一緒した鎌倉の御仁は体調不良でご出馬ならず。まあ私としては、「相手変わって主変わらず」を地で行くお出迎えをさせていただく。

館内は、若干のざわつきを持って迎えられる。大半が男性ソロなのだが、意外にも女性の姿が目に付く。ペアもいたし、比率的にも4割強。カップルは2組確認。総計25名余りが同席しての最終回上映と相成る。

今回は『最後』という部分がどうシンクロしてくるか、と思ったのだが、案外すんなりと流れてしまう。オープニングでもウルッとくるかと思ったがそれもなく、本当に何事も起こらない…と思いきや、初対峙の2013年10月3日のシーンで、失意の三葉を見ているときに「ああ、二人の尊さが…」と思った瞬間、涙腺が緩み始める。ここでのスタートは意外といえば意外だった。
代わりにカタワレ時はそれほどでもなく推移。だが、今回は、ペンが落ちてからがすごかった。久しぶりの何度目になるかわからないが、自我崩壊。独演会も涙塗れのはずである。代わりに三葉の決然とした表情はしっかりとこの目に焼き付いた。あのシーンがあるからこそ、彼女たちは歴史を紡げる…あえなくなるというバッドエンド軸は回避されたといえるのだ。

ラストシーン。今回は、号泣せずに歌えた。そう。二人が出会え、分かちがたいムスビを作れるからこそ、ハッピーエンドだし、そこに対して私も感動ではなく現実として受け止めることができたのだと思う。
エンドロールがおさまって拍手の一つでも出るか、と思ったが、さすがにそれはなし。ただ、帰る間際に、ラスト一冊になっているパンフレットが不憫に思い、45回鑑賞目にして初めて購入するに至る。
私にとってはおそらくスクリーンで見る最後の君縄。思い出深さもひとしおである。

僕らのサンサン劇場、ふたたび 2018.5.24 「さよ朝」4回目鑑賞記

初見の鑑賞記で私はこう締めくくった。

  「キミコエ」クラスの、ヒットもしないまま埋もれていく類の作品ではないことも明らか。早晩、アニメ界隈がざわつくレベルの作品になることは確実だろう。というわけで、ようやく、2018年当方の映画鑑賞の中で暫定的ながら1位と言いたい作品が出てきた。

とはいうものの…後に出てきた「リズと青い鳥」の恐ろしいまでの出来の良さにこの作品ですらかすんでしまいそうである。ちなみにいまだに本作とリズとの一位争いに決着はつかないままである。

しかし、4回目鑑賞というこれがほぼラストになりそうな予感のする当作品の劇場での対峙。「4回」も見たのである。
巷では、ひとつの映画を複数回観るのはそれだけで特異だとされている。何となれば、それほど入れ込むことが普通ではないからだと思っていたし、事実私自身が「複数回観よう」と思った作品に出会わなかった/あったとしてもそこまで行動を起こすことはなかった。
それがどうだ。
気になった映画は、複数回観るのがデフォルトになりつつある。最多は言わずもがな、の「君の名は。」だが、「キミコエ」の9回、本作「さよ朝」4回、などなど。
とにかく良作に知り合えたなら、解析云々別にしてスクリーンに対峙することを止められなくなってしまったのだ。

「さよ朝」という作品は、いろいろな解釈ができるというところが特徴なのだが、そういう映画にはそうそう出会わない。家族愛、親子愛、血のつながり、生と死、人間の加齢と精神的成長、新たな命と消えゆく命、戦闘と出産。マキアとエリアルのような親子関係も、レイリアとメドメルのような破滅的な関係も、対比としてみてみると非常に深さを感じ取ることができる。血のつながりが大事ではない、逆に血が繋がっていても報われない親子関係もあるのだと知ると重さを実感できる。

それを感じに、またしてもサンサン劇場に向かう。貯めたポイントで見ることができると知って、ここはポイントで。チケットを押さえて近くのラーメン店で食事。
19:50スタート。購入時は8人だったが、順調に埋まり25人程度が鑑賞する。ほとんどがソロだったのだが、カップル1組、男性ペア1組が別にいた。
それにしても、これだけ客が呼べるのである。一応ファーストランという時間帯ではないが、まさに老若男女が集った、という言葉が実にふさわしい。私の右隣、通路を隔てた先には、私よりやや年上の白髪の男性が座ってきたりする。それだけで、この作品の持つ吸引力が説明できてしまいそうである。

2018年のアニメーション映画はこの作品で幕開けたといってもいい。だが、それは本当に始まりに過ぎなかったのだ、と後で知らされる。作品個別には、いまだに感涙ポイントで感情を抑えきれなかったりするのだが、それを序盤/中盤/後半/ラストとちりばめてくる段取りの良さ。そりゃ名作と言われて当然だろう。
満足しつつも、「これで最後か」という思いもよぎる。ソフト購入3タイトル目に至るかどうか。

2018.5.20 たとえ一桁でも 44縄目@パルシネマしんこうえん

確かに地元であるとはいえ、そうやすやすと銘店・有名店を知っている当方ではない。とはいえ、外れない、となったらここしかないとばかりに、ひなびた洋食店を指名する。
→場所はここ。食べログより
土日は夕方営業もやっている(平日だったら閉まっていて、途方に暮れていたかも)のが幸い。だが意外なことに持ち帰りの客の比率の方が高かったりする。売り切れていたチキン系は仕方なかったが、ここはここは奮発してビフカツ+ライスとしゃれ込む。

洋食屋らしい華を去り実に就く盛り付け。ライスは閉店間近だったにもかかわらず炊き立てで思わず箸が進んでしまう。フォロワーお二方もまずまずの表情。
来るべき5/28に向けて、少しだけリサーチはしておくか、と思いを新たにする(君の名は。最終回が18時台→20時ごろ)。西宮在住のフォロワー氏も駆けつけての最終回と相成った。

ラスト回は、やはり、終演時刻を考えると、そこまで込み合うことはない。結局夫婦一組以外は全員ソロで8名。平均は50歳代とする。ところがこの夫婦が案外な"ダークホース"だったのだ。
奥方がどうやら初見だったようで、笑いどころでケラケラと笑ってくれる。かたや私を含む4名はユアネーマーと言ってもいいくらいの複数回鑑賞のつわもの。この作品の、酸いも甘いも理解しているものからすると、「ありがたやありがたや」となるのは言うまでもなく、いまだに初見の人がいることに「まだまだ広報・拡散が足りないな」と思わずにはいられない。

最終回は、やはり、心が落ち着くのだろうか、エモーショナルな衝動にはとらわれない。自転車に乗っても、東京に行っても、中学生の瀧くんに逢っても、組紐渡しても…前回のラスト回とほぼ同じ流れである。
なので、カタワレ時もしっかりスクリーンに対峙できる。二人の夫婦漫才顔負けの掛け合い。同い年で逢えるはずのない二人がまさに「人ならざるものに出会えるかもしれない」カタワレ時に合いまみえるのだ。
ペンが落ちても…おっっっ!!ここでも耐える。だが、瀧が右手でペンを持ち、左手に書こうとして手が止まる。やっぱり私もここでギブアップする。「お前は、誰だ?」
彼の魂の叫びは、中年男を大きく揺さぶる。彼の想いが入ってくるだけでなく、彼に成りきらせてしまう。だからどうにも止まらないし、顔中涙まみれになってしまうのである。

三葉サイドに転換して落ち着くのはそうなのだが、それでもうまく着地するのか、はまだよくわからない。初見の時のドキドキ感は今でもはっきり覚えている。
そして、躓き、坂を転がり降りてしまう三葉。そこからのシークエンスは、ただ単に泣かせどころなだけではなく、三葉の想いがちゃんと我々にも伝わるところがすごいのだ。

ラストシーン。あえて当たり前、とは思えなかった新海オタクの根底から覆すラストは、公開当初物議をかもした。だが、彼らは会えないといけないと思う。だから、世の中に大いに受け入れられたのだと思う。

劇場を出て、先ほどの夫婦の反応を楽しむ我々4人。それができるのは、まさにこの作品に憑りつかれ、どこにでも出没するユアネーマーの面目躍如と言ったところである。
東京組は、もう一泊して明日も見るといい、西宮から来られた方は新開地駅に。私は、地下鉄駅まで歩を進めながら、スクリーンの偉大さを改めてかみしめる。


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