多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

2018年05月

2018.5.17 「俺が必ずもう一度逢いにいくって」 41縄目@パルシネマしんこうえん 

映画「君の名は。」の世界観、内容、二人の主人公の尊さ。
チョクチョク円盤を引っ張り出して23インチのモニターで見たとしても、湧き上がる感情というものがどうしてもミニマム化されてしまうのだ。

「劇場版はスクリーンで見るべき」
「映画にはまだ、こんな力があるんだと教えられました(新海誠)」

確かにDVDの普及でより一層映像作品を身近に楽しめることはいいことだと思う。だが、それでも、自宅に100インチクラスのディスプレイ/プロジェクタで見せることのできる家はそうそうない。また、映像もだが、音響面での劇場のアドバンテージ感は半端ない。
どこまで行っても、劇場で見る映画は、特別なものであり、その空間をいくばくかの料金で楽しめる。本当に2001年からの15年余り、スクリーンから遠ざかってしまったことを後悔している。

それもあるので、どこかでやっていたらはせ参じるのが常になってしまった。遠征に至った2017年7月のシネマロサであったり、復活上映があると聞けば、京阪神間であればどこにでも顔を出すといった状況である。
そして、恐るべき情報がもたらされる。徒歩圏内と言ってもいいパルシネマしんこうえんで、12日間/二本立てとはいえ、上映されると知ったからである。
そうなると、企画初日に顔を出すことに何のためらいもない。2本立ての偶数回であり、2回目は16:10から。仕事終わりでギリギリのタイミングだが、行かない手はない。

劇場には16時過ぎに到着。完全自由席(性別仕分けはなかなか斬新)なので、券売機方式の入場料払い。1200円で朝から晩まで見られるなんて、キチ縄さんが聞いたら感涙ものだろう(とはいえ、3縄しか積めないじゃんwwwって言いそうだけど)。
さて初日2回目の観客動向だが、これがまたものの見事におっさんおばはんしかいない。二桁リピーターと思しき人はいなかったものの、ところどころの笑わせポイントでもあまり声は上がらなかったので、やはりそこそこにリピートしている人たちが多かったのか?時間帯で考えれば、23名は上出来の部類ではなかろうか?だいたい、この劇場でアニメーションをやるというのはかなりのエポックのように感じている。平均は50代前半にしてみるが、もう少し高いかもしれない。男女比は、7:3で男性優位。

スクリーンはあまり期待していなかったが、音響は意外なほどクリアに響いてくれている。歌詞付きの楽曲(前前前世など)がかなり前面に出てくるような感じがした。ただ、着座位置でかなり感じ方も違ってくるように思われる。その音がよかったこともあってか、夢灯籠手前でじゅわっと来てしまう。スクリーンでは3/30以来。ほかの作品にもいろいろ浮気したのに、結局ここに立ち戻ってしまう。

今までに比べると、感情の発露はそれほどでもなく推移した。やはり、自宅での鑑賞が耐性をつけさせたのか…とおもったが。カタワレ時だっで二人が邂逅するシーンからどうしても止まらない。もちろん、ペンが落ちてからは毎度おなじみの大号泣大会。何度でも書くが、この演出は反則だ。
そうなると、三葉の手が開いていき、スパークルの後半が歌われる頃でもせっかく落ち着いた涙腺がまた激しく動く。決然とした三葉に勇気をもらい、「あー、これで何とかなる」と安堵しつつ、最後の部分を共に口パクで歌唱しつつ、"その時"を迎える。

二人が遂に出会うわけだが、ここでもなんでもないやの歌詞が私を歌わせながら涙まみれにさせてしまう。もうみなまで書きませんけどね。そして二人が階段ですれ違い、お互いを確認する。この作品にふさわしいラストカットだと断言する。

やはり読了感の凄さは半端ない。爽やかな疲労感すら同居しているかのようである。三葉は、後半、走りまくっていたが、そういう画面の人物の動きも追体験しているかのようである。
明るくなっても、動かない人も半数近く見受けられる。これこそ、入れ替えなしの魅力であり、一昔前までは当たり前の風景でもあった。併映作品も見るべく、当方は席を前寄りに移す。

2018.5.13 リズと青い鳥 3回目鑑賞記

私は、この作品の第一回目の鑑賞評として、これを結論に持ってきた。(斜体部抜粋/一部省略)

この作品・・・「リズと青い鳥」ほど、実写的な、いや、それをはるかに上回る映像表現力を持って世に問うたアニメーションは私は体験したことがない。(略)この作品を実写化することははっきり言って「不可能」だといっておく。それは、二人にどうあっても成りきれないからである。アニメーションがより実写的に人物を書いてしまった。亀さんではないが、「これは事件」である。

二人の寸劇に、音楽や仲間たちの葛藤も盛り込まれる、ほどほどに青春映画しているのかなあ、と思っていたら、初見の段階でガツンっっ!と鈍器で殴られたほどの衝撃を受ける。二人の関係性をことさらにクローズアップするのではなく、「リズと青い鳥」という作中劇に語らせるという手法を取る。
途中でリズは、青い鳥が化身している少女に「どこにも行かないで」という。これがいわゆる「籠の中に青い鳥を押し込めた」という表現につながっていく。だが、それを望んだのはリズと一緒にいたいとも願った青い鳥であり、また、正体を知ってしまったリズが彼女との生活をどうするべきか逡巡したシーンでもある。

リズとのことが大好きな青い鳥(の少女)。それは、今まで独りぼっちだったリズにとってもかけがえのない友人ができたに等しかった。独りぼっち…ここで観客はみぞれがリズだと早合点する。自由奔放な希美が青い鳥。だから、リズ(みぞれ)は青い鳥(希美)を離すまい、どこまででもついていく、「希美の決めたことは私の決めたこと」とまでに溺愛するのだ。
だが、新山先生の視点の倒錯は、二人の関係に大きな転機をもたらす。そう。青い鳥がみぞれで、希美は実はリズだというのだ。しかし、それがすんなりと入ってくると、直後の、鬼気迫るみぞれの演奏の"理由"がわかるのだ。気が付いている方が大半だろうが、練習の際のフルートの音はかなり際立っている。しかし、通し練習でのみぞれの圧倒的な存在感のオーボエの前に、消え入りそうな、それこそすべてを打ち砕かれたかのような希美のフルートは、立場が変わったことを如実に表している。彼女がこぼした涙のわけはそこにある。そして「籠の開け方を教えたのですか」という希美の独白とも整合性が取れる。

3回目にしてほぼ手の内に入ったとみられるこの作品。あの第三楽章は本当に感動してしまう。今回も、ウワっという感情に捉われ、頬を涙が伝う。そして今回は、フルートの悲しげな音にも涙腺が反応する。中学時代、誰ともかかわらなかったはずのみぞれを引き込み、自分は勝手気ままに動いていきながら、それでもみぞれからは慕われる希美。自分がみぞれを引っ張っていると思っていたのとは別の才能の開花。見切っていた新山先生の慧眼にも恐れ入るが、この演奏が魂の叫びであり、だからこそ周りをもざわつかせたのだった。

噛めば噛むほど味が出るまさにスルメのような映画。年に100本近く見られる「物語る亀」さんが、この作品は事件である、といった理由がよくわかる。興行とか、世の中の評価とかは無視してこの作品の良さというものに触れられただけでも満足である。


即席麺試食記(360) 安定のコラボ 日清 THE NOODLE TOKYO AFURI 限定柚子塩らーめん


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日清のラーメン店とのコラボ商品は、意外とはずれが少なく感じている。
私の中では、もう二度とこの会社の作ったコラボ製品には手出ししたくないと思えるこんなハズレを作ったり、毎度同じようなコンセプトで変わり映えのしないラインアップも食傷気味だったり、で面白く感じない。そんなメーカーだらけである。
そこへ持っていくと、例えば、季節定番化しつつある「えきそば」シリーズも安定しているし、ブランドを冠しているとはいえ、その再現度に度肝を抜かれたこの商品の凄さにも感服している。

その日清の「AFURI」ブランドのコラボ麺も、何タイトル目になるかわからないが、目にできたら意外と食べている印象を受ける。→直近の試食記がこちら
同じ柚子塩らーめんなのだが、今回はコロチャーを使った製品→当該製品のメーカーHPはこちら。
まあ、それだけといえなくもないが味にはハズレ感がないと思っているのでいざ実食。
スープは、やはりエキスだけではない、本物のゆず皮が入っているおかげで柚子の香りが最後まで持続するのが素晴らしい。成分量でいってもたったこれだけのはずだが、やはりすごい。スープが持つ、塩加減も、コクもうまみも、その香りが全く邪魔をせず、全てが主張している。
麺は全粒粉入り。以前ほど特殊感はなく、麺職人で培った麺製法がプラスに働いているのか、と思ってはいるが、物珍しさ感は薄らいだ。具材のチャーシューの数には感服。ここまで入っていたら何の文句もございません。

珍しく具材で高ポイントになった今回の試食だが、安定すぎるきらいもある。冒険しなくなって、同じメニューでしか責められなくなっているところも一考の余地はある。

 購入店 ダイエー 神戸三宮店
 麺    8.0/10   スープ   8.5/10    具材  7.5/10    総合計 24.0/30
 価格補正  なし     合計   24.0/30     格付け   A+(安定だが)
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