震災編がスタートした「あまちゃん」。
たしかに津波の被害が甚大であることは画面上のあちこちからうかがい知ることが出来る。しかし、その日の状況を、基本、ユイ(橋本愛)目線でしか描かなかったところは秀逸だと表現していたのは、当ブログの読者ならお気づきだと思う。

ストーリー的には、みんな続々と北三陸に帰っていく。板前修行していた、アキの恋人・種市までもが戻ってきてしまう。ユイとの三角関係がまたしても勃発。ここにきて、災害に前向きに生きていくことにした登場人物の強さが浮き彫りになるなか、まるで震災のことなどなかったかのように振舞う若者たちの自由奔放ぶりに、「ああ、みんな前向きなんだな」と思わずにはいられない。

さて。
本編のヒットはいまや当然のこととして扱われ、どういう「ラスト」になるのかが焦点になりつつある。
そんな中で、今回、スピンオフ企画としての「音楽だけを取り出した演奏会」が催され、作曲を担当した大友長英氏を囲んで、主役の能年玲奈氏や敏腕プロデューサー役の古田新太氏とのトークセッションに生オケで音楽の魅力に迫ろうという企画が放送された。

この文言。ただ読み返すだけなら、起こったことしか書いていない。しかし、いまだかつて、朝の連ドラでやっていた音楽にスポットライトを当てて、あまつさえ、生演奏をしてしまうという”快挙”は初めてである。

基本大友氏無双で番組は構成されていた。意外な効果音の正体や、なじみのない楽器での雰囲気作り。どこかで聞いたことのある・・・アッ、ソレカwwwwの暴露など、音楽に造詣のある人なら結構楽しめたのではないかと思う。
ところが、当のアキちゃんこと能年嬢は、本当に言葉少な。自身のテーマの演奏にもあまり感動している様子もない。

歌声の一つでも披露してくれたら、ヲタにも受けがいいと思われたのに、結局能年氏の歌声はなし。「地元に帰ろう」が最後を飾ったのにオケで終了・・・。まあ生演奏が主題であり、歌番組というくくりにしたくなかったという点では理解したいところである。

一躍劇中音楽のスペシャリストになった感の強い大友氏。今後の彼の感性が、どういった番組で生かされるのか、注目したい。