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がっかりした出前一丁の久しぶりの実食。その原因がどこにあるのか、と考えたときに、旧態依然とした商品の古臭さがそうさせているのではないかと思わざるを得ない。
日清の場合、次世代袋麺は「ラ王」ブランドで統一しているのだが、別ブランドを立ち上げるという選択をしなかったせいもあって、いまひとつ爆発的な売れ行きを示しているところまで行かず、今や価格も落ち着いてしまっている状況。何かにつれて、ちょっとずつずれているように感じずにはいられない。

いまや和そばのカップめん=ストレートと言うほど、日清のこの製法には定評がある。幅広口の「どん兵衛」で実用化されてからと言うもの、縦型カップにも応用され、日清のカップ和そばの大半がストレート麺になっていると見る。
今回初お目見えの「日清庵」ブランドの縦型カップの和そばも麺がストレートであることをアピール。小海老天ぷらが入っているということで、勢い、あの「まる旨」シリーズと比べてしまうことになる。

さて実食。
麺はストレートではあるものの、やや頼りない感じの細さ。あまり太くできず、密度優先で作っているからこういうことになるのだろう。もちろん、切れやすい、とか歯ごたえがもうひとつ、と言うほどレベルは低くなく、十分に満足いく内容だ。
ところがこれ以外には不満たらたら。出汁は、「焼津加工鰹節使用」なんてかかれているが、やや甘辛い感じのそれは、ちょっと尖がっている印象を受けた。まろやかさ、と言うべきものが感じられなかったのだ。具材は、明らかに「まる旨」の同等品を大きく下回る出来。肝心の小海老てんぷらの存在感のなさは看板に偽りありといわれても仕方ないレベルだ(カップに印刷されているくらいを想定していたのだがさにあらず・・・)。

めんだけしかとりえがない。。。 こんな製品を日清までもが送り出してしまうような時代になってしまっているのである。これを危機的状況といわずしてなんであろうか?
確かに「まずくて死にそう」と言うほどはひどくない。しかし、バランスの悪さは、一歩間違えれば致命的になってしまいかねない。こんなやっつけ仕事的な製品ばかり見せられるのでは、本当に業界のトップ企業なのか、と疑ってしまう。

  麺  3.1/5  スープ 2.6/5  具 2.3/5   総合評価 76点
※参考
「まる旨」小海老天ぷらそばの評価
  麺  2.7/5  スープ 3.0/5  具 2.9/5   総合評価 82点