当方のコメント欄のスタンスは、基本来るもの拒まず、SPAM系以外は全公開でやってきている。
そして、たいていのコメントに対しては、同じくコメント欄にて返信を返している。それがマナーであり、情報なり、投稿していただいた方に対するエチケットでもあると心得ているからである。

ただ、今回のコメントに関しては、正直「返信だけではすまない部分が多いな」と感じたわけで、今回は、一ブログの記事のネタとさせていただくことにする。その意味では、今回のコメント、短いながらもいろいろと含蓄が深いものでもあり、考えさせられた部分もあることは最初に申し述べておく。

では、先般の記事『某国の属国化を笑えない「中の人」の雑感』に寄せられたコメントを紹介する。

ダイエーは金山店もそうだけど パートの出戻りを雇っては
終わってると思う。あますぎる。


ね。短いでしょ?しかしながら、これだけの文字数ながら突っ込みどころは満載なのである。
1.金山店(0762)の採用状況を知りえる立場の人の投稿なのか?
では、金山店が閉鎖→建て替え→新規オープンに至るまで、どれだけ時間があったのか、から入っていく。閉鎖はなんと、2012年9月30日。オープン日は2014年7月3日。ほぼ丸2年、営業していなかったことになる。この間に、勤めていたパート諸兄は、ほかの業種、もしくは近隣のダイエー店舗にいける人は配属されているであろう事は、容易に察しがつく。再オープンまでまさか無職で、「待ってました」とばかりに、出戻りの人たちが押しかけるとは考えにくい。
2.他店が出戻りを雇っていることをどうして知っている?
『金山店もそうだけど、』の文言は、確実に、ほかの店も同様の事を行っていると判断できる断定口調の言い回しであり、当然、東海のほかの4店舗は言うに及ばず、全国で同様のことが行われている、と『知っている』からこその物言いと思っている。
3.パートの出戻りを雇うと終わってしまうという、その論理
実は一番の突っ込みどころはこれである。まず、出戻りがどうして発生するのか、を考えてみるといい。それは、たとえば職場の雰囲気であるとか、勤務体系が自由であるとか、「寄らば大樹の陰」的に勤められるなど、ダイエーでなら、自分の実力を発揮できるという人が「もう一度」と思うから応募しに来るのである。
そこにあるのは一種の「ダイエー愛」である。
ちょっとわき道にそれるが、その昔には「ダイエーグループのちかい」と言うものがあり、この中の3番目の文言が、実は私を捉えて離さないからこそ、いまだに社員でもないのに中の人を20数年続けていられる、原動力になっているのである。
  "ひとつ。人を愛し、店を愛して、日々美しい努力を続けます"

つまり、ここでこの投稿者が「出戻りしか雇えないようでは終わっている」と感じる部分は、たとえば完全新店であるのならばそういう発想は浮かばなかっただろうが、たとえばレジで、2年前に見た顔ぶれがあり、その人の資質に問題があるのにまた雇っているようでは・・・と言う、文句のようにも受け取れる。
しかし、果たしてそうであろうか、と言うのが当方の意見である。まず経験者を雇用することは、即戦力になることを意味する。それは教育の手間と言う、時間もお金もかかる面倒な作業がいらなくなる。これは大きい。しかも、再雇用と言うことは、これまでの職歴に伴う加給や有給などもゼロからのスタート。それでもいいから雇って、と言う人を使わないようでは、むしろ新人ばかり、店内の案内すらおぼつかないドシロートばかりが跳梁跋扈する店舗ではそのほうが終わっている。
4.「あますぎる」のは雇用される側
いまや、東海地区でも、新店とはいえ、旧来の時給とほぼ変わらない水準で集まるとなったら、昔取った杵柄で応募するほうが大半であり、あえて、低水準のところで働こうなどとは思わないはずである。採用するほうが「あますぎる」のではなく、時給が低くてもいいから、と応募する従業員のほうがダイエーに「あまえている」のが実態であり、採用する側が「あますぎる」とは思えない。

ふぅ。マジレスも大変ですわwwwww

一旦離れた人間をまた使ってしまうところが、もし今のダイエーの衰退の原因になっているのだとすれば、この投稿者の意見は的を射ている。しかし、「あますぎる」と言う結論が導き出すのは、「それで売り上げなり、利益も産まない店に成り下がってしまっているかどうか」が本質であり、人事体系だけを捉えて「あますぎる」と言い放つのは、説得力が無さ過ぎる。
フレッシュな面々の接客を期待したら、前いた人々でがっかり。それを「あますぎる」と評価することこそ、「詰めがあますぎる」といわざるを得ない。

実際「中の人」が得ている情報は、金山店の絶好調振りばかり。具体的な数字は申し上げられないが、たとえば焼餃子など、並べても並べても即完売。目玉商品だけでなく満遍なく売れているなど、この店が地元民や付近の勤め人などから切望された店であることがうかがい知れる事柄ばかり。確かに売り場面積は激減したが、効率的には一気に上がったと見られる。
前にも書いたが、セレモニーから5時間後当たりにもう一度社長が見に来るほどの力の入れよう。浮沈をかけた今年度一発目の新店はスタートダッシュに成功したと思う。問題は浦安駅前店(0761)・・・。本当に上期内のオープンは可能になるのだろうか。。。