高校一年生が同級生を自室で殺害し、遺体をバラバラにしようとした事件。
身の毛もよだつ、とはまさにこのことだと思うのだが、未成年の犯罪の場合、今までであれば、被害者はいついかなる時でも実名報道され、加害者側はどういうわけか、一切の情報を提供されることはなくなっているといっていい。

ところが今回ばっかりはちょっと様子が違うのである。
ことの発端は、さすが、といってもいい、2ちゃんねるの情報収集力。まあ、今回の場合、高校生の癖に一人暮らしで、現場が特定されやすかったから、という部分はあるにせよ、ほぼ一日内外で加害者の特定に成功。もちろん、そこから、家族構成やら一人暮らしに至ったいきさつや、加害生徒の過去までもが次から次に洗い出されてくる、まさに「ネット民、おそるべし」な状況になっている。

結果的に既存メディアは後追い報道に終始する始末。そこへもってきての、当該親子のスポーツ活動記録写真の削除を自治体が始めてしまう事態にまで発展しており、そのことがネットの情報に裏付けを与えることになるという、異例の事態になっているところが今回の特徴である。

すでに加害生徒の実家までがスネークされており、さすがにここまではやりすぎの感も無きにしも非ずだが、ひとたび事件を起こせば、あることないこと、ここまで根掘り葉掘り穿り出される時代になったものである。

しかし、ネット民は知っている加害生徒の実名を、ネットとは無関係の市民は知らないことになる。こうなってくると、具合の悪い事態が想起される。彼女の名前や氏素性を知らないで付き合ってしまってゴールインしてしまう情弱男子がいないともかぎらない。年月が事件を風化させるとはいっても、ここまで猟奇的な加害者を知らされない層が存在してしまうことは不幸としか言いようがない。猟奇的な事件といえば、酒鬼薔薇聖斗事件が記憶にとどまっている人もいるだろう。また、こういった犯罪を犯した人物が更生できるかというと難しい部分もある。

「少年法」という一種の目くらましに守られる加害者。しかし現実はそう甘くはない。ここまで知られてしまっている以上、匿名で押し通すことには無理があるように思う。