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今までのインスタントラーメンは、「油で揚げた麺」に、「化学調味料満載の毒々しいまでのスープ」という、「こんなんばかり食べていると確実に寿命は縮まるわ」と言っても過言ではない代物だった。
我が家のその昔のラーメンの作り方は、湯で上げの際のゆで汁を使わずに、スープだけを別に丼に作って、そこに麺だけを投入するやり方をしている。今でこそ、ノンフライめんが主流になりつつあるが、それでも、この作り方を変えることはしていない。

そんな二度手間すら不要になりそうな製品の登場をみて、さっそく当方の触手が動いたのは言うまでもない。ノンフライはもとより、スープに起因する油分すらカット。製品分析表上の油分がスープにはないという、とんでもない商品が出てきてしまったのである(ちなみにコレステロールもゼロ)。

とはいうものの、当方は、商品CMもみた上で、ちょっとした「ハズレ」の予感を感じていた。今や、ギトギトとまではいかないまでも、だしだけで食べさせる(それも、魚介系由来の出汁だけという前衛ぶり)お店はほぼ皆無。そんなことをやってのけるからには、相当の自信があるからに違いないが…
製品URLはこちら。
CM動画も貼っときます。

で作ってみる。
するとどうだろう!!スープの恐ろしいまでの香りが部屋中に充満せんばかりに香り立ってくる。これには驚愕してしまった。もちろん、香料の存在は捨てがたいものの、ここまでスープを立たせることをサンヨーはしてこなかっただけに、意外性と、その先進性にしてやられたっとなった。
麺も投入して実食。意外にも、新規開発の麺で、「頂」も、「麺の力」もどこかに行ってしまったかのよう。であるがゆえに、今までのサンヨーの麺質をまたしても裏切るような、エッジの立った麺であり、これはこれで大きくありである。
やや醤油分はきつめに感じたきらいはあるものの、CM上でも飲み干してしまう=そんなに気にならないということが言いたいところでもあるのか、と思わずにはいられない。油の風味で感じさせない分、味付けが濃い目になっていたのか、とすると納得もできる。

まるで、どこぞのAll−Freeみたいな、コンセプトなのだが、多分にビールでできるんだから、ラーメンでも、と考えた商品開発部の猛者の存在が見え隠れする。油分がないため、物足りなさを感じるところが出てくるのは仕方のないところだが、こういう製品だと割り切って食べるのなら、これはこれでありである。
また進化を遂げたインスタントラーメン。唯一無二を送り出したサンヨーの今後に大きく期待したいところである。

麺   4.0/5    スープ  4.2/5    総合評価   92点