もう松平さんには登場してもらわなくてもいいがw、ダイエーにとって、これからの屋台骨を揺るがせにするかもしれない、新たな局面が間もなく幕を開ける。
それは、毎週日曜日に行っていた、OMCカード利用で5パーセント引きの優待が2月28日の日曜日で終了するということである。

カード利用がもはや主流になり、現金を持たない主義で、ポイント貯めに走るだけのために、数百円でもカード払い…。確かにレジでの精算実績を見て見ると、以前はせいぜい一割いればよかった食料品クレジットも(レシートにサインをもらっていた時代からの経験者である小生からすれば、今のサインレス/カード払いもほぼ1/3になっている現在は隔世の感がある)、電子マネーの取引も増えつつある現在、キャッシュレスで取引している層は全取引回数の1/2を優に超えているとみられる。

そんな中で、ダイエー店内で絶大な支持率を誇っていたのが自社のハウスカードでもある、OMCカードだった。新店ができれば、すかさずカード勧誘にそこそこのスペースが割かれ、毎日買い物するんだから、もっていた方がお得ですよとアピール。今やだれも持っていないだろうが、新業態「Kou's」会員証を兼ねたOMCカードも存在した(盤面は会員証と同じ真っ黄色)。
そうこうするうちに会社は合流の波に飲まれて、「セディナ」に(発端は、ダイエーが三井住友に株を売却したこと)。ハウスカードという、自社独自の戦略が通用しなくなったところに、本体のイオン化。これにより、イオンクレジットサービスの方を重視せざるを得なくなり、フェードアウトする形でダイエー店内からも姿を消していくことになった。

さて、OMCが優遇されていた今までと比べると、ダイエーにどんな変化が訪れるのか、また、どう変わっていくのか、はアナリスト/ジャーナリストならずとも、気になるところではある。
だが、私は断言できる点がある。「日曜日の売り上げは確実に落ちる」ということである。

日曜日は、サラリーマンの一週間の中でも、唯一家族サービスができる日。この日に、ショッピングセンターに行って買い物をする、という、それこそ、高度経済成長期にこぞって向かっていたころと変わらない風景が、今でもモールやアウトレットなどでは散見される。このときに、「カード払いにすればお得」だったのが今までのダイエーであり、OMCカードの強力な武器であった。しかし、優待が外れたダイエーは、平日と同じ。日曜日だから安かったのに、平常売価と同様ならば、あえて足を向ける必要はなくなる。必然的に「安さ」を求める客はダイエーからは逃げていく。

ではどの程度影響が出るか?
わたしは、食料品を中心にかなりへこむとみている。前年対比で7~10%、カテゴリーによっては2割程度落ち込む可能性もあり得る。以前の記事にもしたが、回数を減らした結果(毎週→月2回)、あまりの売り上げ減で元に戻した経緯を見れば、これくらいは正直控えめの数字である。
優待の金額=カード会社の補填、と考えた時に、それがなくなるのだから、大きく販売促進費をかけられる(売り出し攻勢)、とも考えたのだが、会社の現状では大きく出ることも難しい。イオンの後ろ盾があっても、それは親がウンと言ってくれて初めて成り立つ話。たぶん、売り上げ減は覚悟の上の決断だろうと思われる。

一枚一枚、鎧を、服を、下着まで剥ぎ取られようとしているダイエー。OMCカード優待廃止の2日後には、巨艦店を含めた大規模移管によって、売り上げの2割程度がイオンリテールに吸収される。瀕死の「流通業界の風雲児」は、今まさに、終焉の時を待つばかりになっているといっても過言ではない。