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今回は、前回食べたリニューアル前の商品のレポートを先に読んでいただいて、どこが変わったのかがわかる仕掛けにしてみました。

<以下、即席麺試食記(169)  これは斬新 日清どん兵衛 焼うどんだし醤油  より抜粋>
今や日本のインスタントうどん、と言えば「赤いきつね」より、「どん兵衛」が指名されるはずである。それだけ、国民の中に浸透したブランドというのもなかなかない。とはいえ、このどん兵衛シリーズも、一種の頭打ち状態を隠しきれていない。それは、袋めんの「正麺」のうどんの商品化で、どうとでも変化する可能性を秘めているからである。
カップ麺がここまで支持されている背景には、お湯一つで食べられる/具材も入っている手軽さとうまさにある。しかし、それらの利点を上回る袋めんがもし出てきたら…ブランドの活性化は急務であるともいえる。

そんな中で当方が目にしたのは、UFOのようなどん兵衛。よく見ると、「焼うどん」と書いてある。ここで私は逡巡した。
一般のお好み店に行っても、また、冷凍食品や惣菜でも、私は焼うどんを食べることはしない。うどんは、白いままがベストなのであり、色づいてしまううどんは別の食べ物だからである。だから、東京方面に行っても、ほぼうどんを食べることはない。
だから、手に取りながらも、ちょっと不安に駆られていた。"ハズレだったら…"
だが結局、レジ袋の中にはこいつが入っていた。

初めての焼うどん体験ということなのだが、麺は、あえての幅広麺。これはこれで納得のいくチョイスと言える。もちろん、レベルの低いものではなく、するっとしたのど越しの良さもある。
そして注目のソース。「だし醤油」ということを前面に押し出したわけだが、これが実に「甘い」!!スキっとした仕上がりを期待した当方としては、べとべと感すら感じられる、このソースでは「炒めました」とは感じられない。とはいえ、そのべたつく感じを鰹節がうまくフォロー。このコンビネーションは感服の一言。具材は、野菜が少々で、大きくポイントには寄与しない。

食後の感想は、「ハズレじゃなかったな」という一言。洗練されたうまさに至るまでには、もう少し、時間と試行錯誤が必要だろう。と、ちょっとネガティブな意見ながら、ポイントはやや高めにしてある。

 購入店舗 ダイエー 三宮駅前店
 麺  3.2/5   ソース  2.9/5  具材  2.6/5   総合評価 77点
<以上、抜粋終わり>

私にとっての初焼うどん体験となった前回の実食だが、「まずまず」の印象がかなりあった。
ここでも書いたように『洗練されたうまさに至るまでには、もう少し、時間と試行錯誤が必要だろう』とした。
なにはなくとも、ソースの改良は不可欠と踏んでいた。「炒めました」を想起させない、本当に割り下メインのしょうゆベースのたれでは、べたつくばっかりで、焼うどんというにはほど遠いものだった。それこそ鰹節で何とかカバーできているというのが実情であり、これがトッピングでなかったら、散々な実食になっていたことだろう。

では今作はどうだったか?
まず追加されたキャプションがある。「香味油仕立て」。
つまり、少しは油分を付加させて、そして少しは香りづけも致しましょう、それで炒めた感も出るしね、を具現化したのである。そしてこの効果は、大きく当たった。
麺は前回の商品と何ら変わりのないもの。幅広太麺は、こういう製品にこそズバリマッチする。
注目のソースは、以前の商品とはまるで違うすっきり感を出すことに成功した。てりも程よく付き、色もどす黒くまでは変化しない。お上品な茶色止まりである。甘くもなくなり、香りもついた。でもだしの風味も埋没していない。なかなかにきわどいところをついてきたソースだと感服する。
具材はやはり残念至極だが、鰹節の存在が全体をまとめてしまっており、あってもなくてもどうでもよくなってしまう。

一口目で「改良された!」が実感できる製品もそうそうない。それだけ、前回の製品が発展途上だったことを表している。だが、見事に実食に耐えうる製品が完成した。わずか1年足らずでここまでもって来れる。これが日清の底力なのだろう。


 購入店舗  関西スーパー 大開店
 麺   8.0/10    ソース   8.5/10   具材   7.0/10   総合計 23.5/30
 価格補正  +0.5     合計   24.0/30     格付け   A(見事にリニューアル!)