同様のことわざには「藪をつついて蛇を出す」(いわゆる藪蛇、ですな)、「口は災いの門」「鳴く虫は捕えられる」とかがある。

要するに「いらんこと言ったばっかりに自らに災難が降りかかる」ということになるわけだが、まさに「鳴かずば」あちこちから一斉射撃を受けることもなかったことだろう。

ちなみに、この方を擁護と言うか、論点を鋭く見抜き、バッシングを是としない応援団も現れたのだが、この程度では、むしろ本人の評判も落ちてしまうのではないかと危惧することしきりである。

今は修正されているブログタイトルも、煽情的でよろしくなかった。確かに「ちゃんとしてない自堕落な奴は死ね」なんて書かれたら、嫌悪感を感じて画面を閉じるか、「よし、見たろ」となって読んでくれるかの二択になる。とにかくタイトルのおかげで読んでくれた人が急増したのは間違いない。
そして、「冷静に」読めば、言っていることの何割か・・特に糖尿病など、腎機能を痛めてしまう自分の"過失"が起因している人工透析患者が、病気・自分では説明のつかない腎不全が原因している透析患者と同列で語るのはおかしいでしょ? と言ったあたりは、自己管理能力のない奴は透析を受けるべきではないという風に表現してしまったために炎上することになったわけで、言い方を変えれば、問題提起で済んでいたはずである。

つまり、「物は言いようで角が立つ」を実体化してしまったのが今回の氏のブログであり、せっかくの提案…全員一律に病気をとらえることの難しさと、今後の社会保障がこのままでは持たないことへの危機感…が埋もれてしまったのである。

たまぁに正論を吐くことがある、とちょっと持ち上げたりもした氏のブログだが、今回の騒動以来、書いている筆致が自己破滅すら想起させる、投げやり感満載になっている。自身の論理にどこまでの信ぴょう性と確実さを持っているのかは、定かではないが、ここまで事態がこじれてしまった以上、一声だけではなく、ワーワー泣き叫んで、少なくとも、自身が最も言いたかったこと…社会保障問題の危機…を表現する場を持たないと、バッシング→レギュラー降板 の負の連鎖は止めようがなくなってしまうと思う。

言葉を生業にしている人の舌禍事件。傍から見ていると面白い、、いやむしろ「そうならないようにするのが務めだろう」とも思うのだが、ここまで自分を卑下してまで売り込まなくてはならない(ちょっと考えて推敲してれば、ここまでの大炎上には至っていないはず)"裏"を考えてしまう。ともあれ、まだまだ続きそうな予感である。