アニメーション業界も、日進月歩、様々な仕掛けや新しい考え方を持ち込んでは、それを昇華していくことで次のステージに進んだりできている。
ここ最近では、「セルの使用不可」に伴う、コンピューター作画/動画への移行というドラスティックな製法の改革が行われたことであろう。しかし、これによって、今までの動画の概念は一気に転換し、どの作品も、セルを重ねたことによるくすみや色のはみ出しと言ったことのない、透明感ある映像を提供できるようになった。

漫画の世界でも、ポケモンやデジモン/妖怪ウォッチに代表される、お子様向けのペット感覚の作品が続出。ほとんどハズレは引いていない。少女向けには、やはり「プリキュア」シリーズは外せない。
では「大きいお友達」たちに向けた戦略は、と言えば、2010年代に激しく起こった「擬人化」という新しいファクターである。言わずもがな、の「艦隊これくしょん」がその端緒ともいえるわけだが、ここに来て、スマホゲームなどでもこういった擬人化が当たり前のように採用されつつある。
その昔であれば、製品のイメージキャラクター止まりだった2次元美少女たち。それがいまでは、武将も女体化、艦船にお城、戦闘機、と、とどまるところがない(とはいうものの、英語でお船は女性名詞とされている。なので、あながち間違っているわけでもない)。

もちろん、ストーリーを構築しやすくする、という利点もあるし、なにより、あまたいる在庫状態の女性声優の格好の掘り出しにもつながる。以前に比べて、トップ声優の顔ぶれは固定化しつつあるようにも思えるが、特徴のある人たちがここ最近出てき始めており、注目してみたいところだ。
そんな擬人化が、「薬効成分」にまで波及したとしたら…
その「まさか」をやってのけた会社がある。

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そりゃぁ、確かに、「一億総オタク化」してきていることは否定しない。日本が高度経済成長期にあった時に生まれた人たちが今のオタクの始まりともいえるわけであり、そこから、実に40年あまりに渡って、サブカルチャー系の熱狂的なファン=オタクの人口比率は経済状況がどうあれ右肩上がり。少なめに見積もって10%でも1200万人はいる計算になる。

そういった人たちに対してアピールするには、萌えキャラ/擬人化は欠かせない、とでも思ったのだろうか…
Youtube視聴時の広告で彼女たちが出てきたとき、はっきり言って目を疑った。それこそ『目薬でも打った方がいいのでは?』と思ってしまったくらいだ。

もちろん差別化することを否定はしない。「キター」とか俳優がわめき散らすCMなんかよりはちょっと面白かったりする。それでも、大多数は萌えキャラにする意図も、あるいはこういう戦略そのものも理解できない人たちのはずである。
あえて「少ない方にターゲットを絞る」。マスでCMを打つより、これの方が宣伝効果がある、と踏んでの戦略なのだろうか? 目薬に縁のない当方としては、この宣伝手法にしか興味がわかなかったのだが…