ヒット、すなわち観客動員を稼ぐための条件、それは、純粋にリピーターを増やすことでしかない。しかも、何度の視聴にも耐えうるだけの作品力とテーマをもってでないとそこまで猛烈なリピーターは発生しない。そして、実際、この作品は、その過激なまでのリピーターたちが動員をけん引している。
大ヒットに結びついたのは、観客の起こした行動が結実したものと言えるのだが、監督や製作者サイドの思惑とは違った流れを取っている。
wikipediaの記述の中には、『誰もが楽しめる「ど真ん中」のエンターテインメント、とりわけ10代から20代前半の人に向けた作品を目指して作られた。』とある。それはそうである。主人公たちは10代後半。淡い初恋物語のような風味も随所に感じられたりもする。実際、二人が抱擁するというシーンは「ないっ」のである。鑑賞対象年齢を低めに設定したからこその演出(に関する縛り)である。
それでも30代以降の観客が大半を占める上映回が後を絶たないのである。実際、当方の鑑賞記には、ほぼもれなく鑑賞者の平均年齢を書き記しているのだが(10/1は、満席に近く、それだけでお腹いっぱいになってしまい、ネタどりをしなかった)、『中心年齢層は30−40代とみる(11/1)』『平均年齢は３０代後半(12/1)』『平均年齢は(略)４０代前半と推定する。これは「アニメーション映画の年齢層ではない」と断言してしまっていい。おそらく今まで見てきた中で、一番平均年齢の高い鑑賞回ではないかと思う。(12/16)』の記述がそれを裏付けている。
完全に「ただの子供が見るアニメ映画」ではなく、「大のおとなも鑑賞に堪えられるだけの秀作」という認識があればこそ、いまだに入れ込みが引きを切らない証拠だと思う。スマホゲー題材の「モンスターストライク」の映画版は、初日と次の日の二日間に特殊アイテムが配布されるという触れ込みがあり、それ目当てで鑑賞した人が多かったと推察。それ以降は一気に鑑賞者数は急落している。おまけブースト作戦を取ったことで観客動員が掛けられることは今後の映画業界にも一石を投じたといえるのだが、それは所詮麻薬のような一過性のものという点も覚えておかなくてはならない。
「君の名は。」が近年まれに見る大ヒットを記録した背景には、確実に「固定化した年齢層／作家・モチーフの強烈なファン」にだけ訴求したのではなく、幅広い年齢層に支持／理解される作品になっているところが大きいとみている。
大ヒットに結びついたのは、観客の起こした行動が結実したものと言えるのだが、監督や製作者サイドの思惑とは違った流れを取っている。
wikipediaの記述の中には、『誰もが楽しめる「ど真ん中」のエンターテインメント、とりわけ10代から20代前半の人に向けた作品を目指して作られた。』とある。それはそうである。主人公たちは10代後半。淡い初恋物語のような風味も随所に感じられたりもする。実際、二人が抱擁するというシーンは「ないっ」のである。鑑賞対象年齢を低めに設定したからこその演出(に関する縛り)である。
それでも30代以降の観客が大半を占める上映回が後を絶たないのである。実際、当方の鑑賞記には、ほぼもれなく鑑賞者の平均年齢を書き記しているのだが(10/1は、満席に近く、それだけでお腹いっぱいになってしまい、ネタどりをしなかった)、『中心年齢層は30−40代とみる(11/1)』『平均年齢は３０代後半(12/1)』『平均年齢は(略)４０代前半と推定する。これは「アニメーション映画の年齢層ではない」と断言してしまっていい。おそらく今まで見てきた中で、一番平均年齢の高い鑑賞回ではないかと思う。(12/16)』の記述がそれを裏付けている。
完全に「ただの子供が見るアニメ映画」ではなく、「大のおとなも鑑賞に堪えられるだけの秀作」という認識があればこそ、いまだに入れ込みが引きを切らない証拠だと思う。スマホゲー題材の「モンスターストライク」の映画版は、初日と次の日の二日間に特殊アイテムが配布されるという触れ込みがあり、それ目当てで鑑賞した人が多かったと推察。それ以降は一気に鑑賞者数は急落している。おまけブースト作戦を取ったことで観客動員が掛けられることは今後の映画業界にも一石を投じたといえるのだが、それは所詮麻薬のような一過性のものという点も覚えておかなくてはならない。
「君の名は。」が近年まれに見る大ヒットを記録した背景には、確実に「固定化した年齢層／作家・モチーフの強烈なファン」にだけ訴求したのではなく、幅広い年齢層に支持／理解される作品になっているところが大きいとみている。
