今や映画「君の名は。」に関しては、個別の事象に関する考察もひと段落し、残すは「いつまで上映されるのか/興行記録がどこまで伸びるか」という観点で見守っている状況だ。

すでに当方は、この映画の一つの分水嶺は、3/末(正確には3月の最終の木曜日である3/30)と規定している。理由としては、春休み映画が立て続けに公開されることと、GWまではどう考えても動員を伸ばせるほどの上映回数を設定することが難しいからに他ならない。それだったら、円盤販売の方に注力した方が、手っ取り早い、と考えるのが筋というものである。それでなくても、この映画は十分に稼いだ。

しかし…東宝サイドがとち狂った"目標"をぶち上げていることに驚くと同時に「そんなことできるのか」と言いたくなる。
ヤフーニュースより。ただし記事の画像はなぜか「新宿スワン供
まず超えるべきハードルは一つや二つではない。確かに「アナ雪」「タイタニック」に関しては、しっぽどころか、おぼろげながらでも体が認識できる位置にまで来ている。そう。この2タイトルを越える確率は限りなく高くなっている。
だがそこからでもさらに300万人超を積まないとならない「千と千尋」越え。これははっきり言って新規公開の映画一本分以上のポテンシャルが残っているかどうかということと同意義である。

しかし、公開日数が経っていくと同時に忘れ去られる/当初の熱気が薄れていくのは当然の帰結。それを感じさせてくれるレスを見つけた。
週末動員の記録を収めた、「興行収入を見守るスレ」からの抜粋である。

順にタイトル/興行収入/観客動員数/丸数字はその週の週末動員ランキング。・はランク外
『千と千尋の神隠し』【308.0億円/2380万人】
´´´´´´´´´´´↓´´´´↓↓↓き┃Л
АΑΑΑΑΝきЛ圏外
【1位】11週連続(15回)【TOP3】20週連続(23回)
【TOP5】21週連続(23回)【TOP10】26週連続(32回)

『アナと雪の女王』【254.8億円/2003万人】
´´´´´↓´´´´´´´´´´き┠外
【1位】10週連続(15回)【TOP3】17週連続(17回)
【TOP5】18週連続(18回)【TOP10】19週連続(19回)

『ハリー・ポッターと賢者の石』【203.0億円/1620万人】
´´´´´´´´´↓↓↓↓ΝЛ┠外
【1位】9週連続(9回)【TOP3】13週連続(13回)
【TOP5】13週連続(13回)【TOP10】16週連続(16回)

『ハウルの動く城』【196.0億円/1500万人】
´´´´´´´´´↓キきき↓キ┃Л┃Л┠外
【1位】9週連続(9回)【TOP3】11週連続(12回)
【TOP5】16週連続(16回)【TOP10】21週連続(21回)

参考
『タイタニック』
【262.0億円/1683万人】
【18週連続25回の1位】

そして、気になる「君の名は。」の記録がこれである。
『君の名は。』【235.6億円/1815万人】
´´´´´´´´´↓´´´↓↓キΝЛ↓〃兮鈎
【1位】9週連続(13回)【TOP3】15週連続(19回)
【TOP5】16週連続(20回)【TOP10】22週連続(22回) 継続中

「千と千尋」の圏外からのジャンプアップは、ベルリン国際映画祭金熊賞受賞によるところが大きい。それ以外は、どの映画も、10週=2か月半くらいは熱気が保つものの、 それ以降はダダ下がり、というより急落に近いランクダウンをして、圏外に去っている。
そして、「君の名は。」が、この上位4タイトルと全く違う点は、「20週を越えて再び1位を獲得したタイトルがない」という点である(タイタニックに関しては時系列の記録がないが、25回も一位を取っているので、20週越えでの一位奪取は余裕であり得る)。
20週は即ち公開から5カ月。そして「千と千尋」の22週目は8位だった(ちなみに正月映画が公開され始める、2001.12.15-16の記録)。同じ時期で比べると、「君の名は。」では17週目(12/17‐18)に当たるが、それでも6位と踏みとどまっている。正月興行からの1月の快進撃ぶりは、当方が記事にするまでもないだろう。他方、千と千尋は、トータルではよかったかもしれないが、年末に当たる24週で7位、年始の25週では5位止まりである。

こうなってくると、「千と千尋」がなし得ていない記録を次々と打ち立てているこの作品の底知れぬポテンシャルにまた驚かされる。もちろん、相手あっての興行成績であり、封切作品までをも完封することができるほど入れ込みがあったということにもつながるわけであり、この映画のファン層が恐ろしいほど底辺にまで広がりを見せていることに気付く。
問題は、本当に興行主サイドが「本気」なのか、どうか…
間もなく発表されるアカデミーノミネートとも連動するだけに…あっ、察し。