ひとつの映画に、これほどまでにとらわれたのは、多分、あの時から。

あの日…瀧くんが奥寺先輩とデートする二日前。スクリーンに座って、ただひたすらに美しい眺めと、圧倒的な情報量、スピード感を失わない疾走感、それでいて、半端ない読了感を抱いたまま、遂に自身の中でも半年を迎えようとしている。

今や、この作品が生活の中心になってしまっているかのよう。鑑賞費をねん出すべく一切のギャンブル断ちができているのも、この作品のおかげだし、そもそも10月の初見の段階で、ここまでの大はまりを予見できようはずがない。

だが、今や、毎日のランキングにも気にかけ、そして、いよいよ「ランキング維持」と称して、今までほとんどやってこなかった土日鑑賞が当たり前のようになっている。
そして迎えた2月の最終週末。そこで展開されていたのは、新作映画や、ライブビューイングに蹂躙されている君縄の姿だった。「もはやこれまで」・・・

2/18・19の週で26週連続、週末動員トップテンにランキングインしていた「君の名は。」。遂に「いつか消えてなくなる」その時がやってきたのか…『すまん、三葉。ここまでや・・・』

ランキングを掲載しているサイトを見るのも怖かった。現実のものとなるときはいずれ来るとはわかっていても、「もう少しだけでいいから」我々を楽しませてほしい。その思いは強かった。
阿鼻叫喚の地獄絵図となっているかもしれない「君の名は。の興行収入だけを見守るスレ(掲載時のスレはこちら)」を覗いてみる…
あれ?なんか変だぞ…

<スレ内容一部抜粋>
665 : 名無シネマさん(埼玉県) (ワッチョイ 7fb9-tvpq [122.16.193.94])2017/02/27(月) 13:24:04.44 ID:OY2Ek7L90
週末動員ランキング7位おめでとう

666 : 名無シネマさん(茸) (スフッ Sdaa-A2eX [49.104.13.134])2017/02/27(月) 13:25:21.87 ID:w8aS7GtAd
君縄7位キタ━(゚∀゚)━!
週末観客動員数ランキング(2/25-26)
http://www.kogyotsushin.com/archives/weekend/

私は目を疑った。
無理もない。前週のランキングは8位。スレの中でも「よく残った」という評価が大半だった。そこへもってきて、アカデミー確実との呼び声の高い「ララランド」にヴィン・ディーゼルの当たり役「XXX 再起動」、邦画でも「今日のキラ君」「彼らが本気で編むときは、」などが公開。新作が軒を連ねるのが当たり前の興行界において、旧作が残れる素地も余地もないと考えるのが当然である。
ところが…
興行収入を見守りたい!」サイトでは余裕の圏外に位置している当作品が、なんと、ランクを上げているのだ。

ほっと胸をなでおろす。三葉に出会え、微笑をたたえる瀧のように。
10位あたりでもよくやったといいたいところなのに順位を上げてくるこのしぶとさ、基、たくましさ。

「私は、いや、日本国民は、とんでもない作品に出会ってしまったのかもしれない」
何度も書いている、この作品の真の姿。人々に支持されることがいかに影響をもたらすのか、今、我々は新しい歴史を共に紡いでいる・・・ムスンでいると実感できている。

そして、ついにあの作品の牙城の一角を越えてきた。そう。「千と千尋の神隠し」の26週連続ランクインを越えたのだ。もう実数での千と千尋越えは無理だとは理解している。だが、この作品が、あの動員だけは稼げている作品を越えられないはずがない。
「もう少しだけでいい。あと少しだけでいい」。記録を盤石なものにできうるのなら、今週末も観に行くつもりだ。