「ついに時は来た」心境だ。いや、これは、瀧と三葉が出逢えたかのような必然すら感じる。そもそも、金曜日は休みが多いシフト組なのだが、4月に入り、ほぼ直前まで今日の幸運を理解できなかった。

ネット予約し、当日の未明の時点で20名ほど。公開末期にふさわしい入れ込みだし、これでギャン泣きできるわ。
そう思って入場開始後に劇場到着。だが、あにはからんや、ネットで見た埋まり具合とは異質の入れ込みを目撃する。
最終的には、70人程度で、みごと一割。当然のようにソロだらけで苦笑する。そして、平均年齢の高いこと。20代がほぼ皆無ではないか、と思ったくらい。ヘタすると、50代が中心域ではないか、と感じたが、40代前半と推定する。男女比は、見事に男性優位。それもそのはず、7割強を占めるソロの大半が男性。ペアは逆に女性だらけ。男女比は、2:1程度と見る。

梅田一番は、屈指の座席数もだが、TCX仕様。実際公開最先端の時期は車イス指定の場所しか空きがない、完全真っ黒状態。箱の形状から、ダースベーダー状態ともいわれていたが、それが、夏休み期間中、それが終わってからも土日の度に繰り返されていたのだからすごい。
たぶんに、最大級のスクリーンを前にしたからか、今日の涙腺の反応ぶりは半端ない。なにしろ、開始一秒で感極まるなんて、自分で驚いたほどだ。かくして夢灯籠まででじっとり頬が濡れる。
そうなると、なんかの弾みで感情が揺り動かされる。もうエンジンが暖まっているから、自転車に乗って向かう辺りから、もうだめ。この映画でギャン泣きと、言い切れる感情の発露が出まくる。エンディングに至っても、涙が止まらない。両端が空席なのをいいことに、「なんでもないや」のあの歌詞が、それをそらんじる私に、彼らの出逢いと行く末を指し示し、完全にノックアウト。エンドロールに入っても治まらない。

スクリーンの大きさに感動は比例するのだろうか?最終鑑賞に近いこの巡目で、聖地とまではいかないが印象的な場所で見られたのは本当に幸運だった。
残すはエキスポのIMAX。まあ、これは次回作まで取っておきますか。