2週連続、京都に足を延ばそうとは夢にも思わなかった。
「夢?」またそんな冗談を言う、と常連の読者氏に言われそうである。確かにここ・京都しか近畿圏ではやっていない。むしろ「まだ観に来るんだ」と思わせ、一日でも長く上映させ続けてもらう戦略にかじを切っている手前、仮に週一であっても「行き続ける」ことに意義がある。

前回とほぼ同時刻に京都に到着。前回よりは、うろうろおろおろすることなく、比較的ピンポイントに京都拉麺小路に足を踏み入れる。

あ、、れっ、、????
先週の日曜の喧騒は何だったのか…どの店舗も待機列は常識的なレベル。いや、日曜の午後7時前という時間帯という点で考えるとむしろ「入っていないだろう」という感想が出てきてしまうほど。
そうなると逆に目移りしてしまうのだが、ここに来るならまずは試しておきたかったのが、大勝軒のつけ麺である。亡くなって久しい、山岸一雄氏こそ、つけ麺を開発したいわばレジェンド。その流れをくむ店舗に一度も足を踏み入れていないのはレビュアーの名折れである。
もちろん大盛り/980円なりを注文。直前にはなんと白人夫妻が列をなしている。奥方はラーメンを、亭主殿はつけ麺を食していたが、箸使いもなかなか堂に入っている。旅行客ではなく、住人だったのかもしれない。

そうこうするうちに出てきたのがこれ。
0604_大勝軒


ここの特徴は、魚粉/玉ねぎがいれ放題、ということ。試しにちょっと過剰と思えるほど投入すると、得も言われぬエキス分が口の中いっぱいに広がる。ただ、辛みを調節する方法は存在せず(ラー油はあったがこれは餃子用と判断)、そこは少しだけ疑念が残った。
さて、つけ麺はやはり麺が命。そう思って一口食するが…うーむ。六三六で味わった衝撃には少しだけ届かない。もちろん、メジャーに成長したフロンティアでありパイオニアであるから、このコシ・つるみはそれほど変わっていないと思いたい。後発がより優れたレシピで臨んでくるのは当然であり、そことけんかするか、受け流すかは、経営者の判断するところ。むしろ過剰なコシや歯ごたえを押さえてあると考えれば、充分成り立っている。

事によると、当方のベンチマーク店舗交代か、と危惧されたが六三六姫路のトップはゆるぎない。ここを越えうる店舗が出てくるのか…

麺  4.2/5  スープ  4.0/5  具材  3.6/5    総合評価 88点

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