9月末に突如勃発した、けものフレンズにまつわる醜聞は、ようやく(遅いわっっっ)収拾に向かって動きつつあるようである。

このアニメーションをここまで爆発的にヒットさせた功労者というべきたつき監督。その彼のつぶやきが事の発端である。
→ツイッターのリンク等は張らないが、事の経緯はこんなところである。
要するに「のぞんでいない結末だった」ことが文面からにじみ出ているわけで、これにアニメーションを応援していたファン(フレンズ、とか言うらしい)が即座に反応。その日は、衆議院解散報道もあったはずだが、それを大きく飲みこむほどの拡散ぶりをツイッターで行ってしまう。

もうそこからは、あることないこと次から次に。たまたま9月からのCM開始繋がりで、WEB展開していた日清のカップうどん・どん兵衛の企画にも飛び火(詳細はこちらから。お詫びを消費者に言わないといけない状況を作った人たちは本当にどうするんだろう…)。KADOKAWA憎し、の方向性は、例えば関わっている作品の円盤購入やアニメーションの応援を止めるといった不買運動にまで発展しかねない事態にまでつながっていく(当方のフォロワーにも、そこまで考えているフレンズがいたのだが…)。

そこへもってきて、10月に入って3日目でのようやくの発言。私も冒頭で書いたが、この遅すぎる対応は、視聴者、特にたつき監督という実質的なプロジェクトの主役を降板させる愚中の愚を犯しておきながら、「ハイハイ、どうもすみませんでした(棒)」と開き直り、フレンズを愚弄する暴挙と言っても過言ではない。
そして驚くべきことに、発言が遅れたとは言うものの、それは結果を持ってきたわけではなく、「まだこれから」という、信じられない内容で驚きあきれるのである。→ライブドアニュースより(時間たつとリンク切れする可能性あり)

あそこまで「たつき氏降板」で盛り上がっていたツイッター、アニメ界隈のことがまるでなかった/知らなかった、で、あまりの広がりぶりにようやく重い腰を上げた、としか当方には映らない。まして、たつき監督降板の報をWEB番組(ニコニコ動画の専用チャンネル)で知らせたまではいいが、謝罪を番組出演声優にさせるという「声優の盾」まで利用するありさま。危機管理以前に、「儲けさせてもらった作品になんということをするんだ」という風にしか受け取れない仕打ちにしか見えない。

冒頭にも書いたが、当方は、このアニメーション自体を観ていない。面白いかどうか、を知らぬまま、主題歌がスマッシュヒット。音楽番組でも歌唱ユニットが紹介される(もちろん声優たちも含まれる)一種の社会現象。北がミサイル打ってもさほど騒ぎにならないのにアニメで騒然とする日本社会に海外のメディアも驚きを隠せなかったという副次効果もあった。
今回の一件。たつき氏が下された理由を包み隠さず、嘘偽り・脚色なく発表しないことにはおさまりが付かないとみている。初動で下手を打っているヤオヨロズ/KADOKAWAが今更本当のことを暴露するとは思えないし、変に隠ぺいしても炎上するだけ。どのルートであれ、本当のことが白日の下にさらされれば、会社の存続にもかかわる事態になりかねない。

一番触ってはいけなかったコンテンツを欲どおしく自分のものにしようと画策したけもフレプロジェクトの一部。本当のことを知っても、それはおそらく業界、製作委員会方式の限界、親のように振る舞い、人事権を濫用する会社の実態が白日の下にさらされるだけに終わりそうである。