これまでは、どちらかというと個々人で勝手に活動していたと思われるツイッター民たち。
だが、ひとつの作品がそのバラバラな思いを一つにつなげていく。

当方的には36回目となった「君の名は。」鑑賞記は、まさにオープニングで早くも号泣し、音響のド派手感に身をゆだねるとどこからでも涙腺が励起してしまうという恐ろしさを兼ね備えていた。カタワレ時。ストリングスが奏でる物憂げな旋律からもう、スクリーンを正視できない。当方の両隣の観客はあまりのことに開いた口がふさがらなかったのではないかとさえ思う。

若干の拍手の後、劇場を後にする。「プチオフ」と称していたこともあり、待ち合わせることしばし。関西民である一人と、愛知民であるお方との合流がなされ、ラーメンでも、という提案で、MOVIX至近のラーメン店「天下一品」が指名される。

実のところ、天下一品系に入るのは、はっきり言って記憶にないほどの大昔。「こってり」のスープがあまりのゲル状で辟易して以来、一度も入っていない。
そんなスープを堪能しなくては…と思っていたのだが、ここはあえてこってりを選択。
出てきたのがこれである。
天一三条


あの時に食べた感覚とまったく違う"液体感"。そう。ゲルではなく、スープだった。そして、そのスープは、混然一体となった、様々なうまみが相乗効果をもたらし、エキス満載の幸せを感じられるほどの内容で迫ってくる。
とはいうものの、濃い、という部分は否定できない。そのスープをまとう麺はやや力感不足。堅めをオーダーしたものの、そこまででもなく、少しだけ評価は落ちる。

至近にあった横綱は、ねぎは入れ放題。若干物足りない、というか、食べた感覚にとらわれなかったのも少しだけ残念な点だ。
セット麺だったから、という部分は無きにしも非ずだが、スープに対するアレルギーは若干薄らいだ。次からは「ええ、天一かよ」とならないで訪問できそうな気がする。

麺  3.7/5  スープ  3.9/5  具材  3.4/5    総合評価 88点
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