私に突如として舞い降りた映画鑑賞という趣味。
すべてのきっかけは、何度も何度もこのブログで見て「またそれ言うの?」という定形文句のようになってしまったが、2016年10月1日のTOHO西宮OSで見た「君の名は。」の初見からである。
私自身は、そのときまで映画というものを軽く考えていた。1500円程度で見られるけれど、準備も含めれば3時間余り拘束される、駄作だった時の「金返せ」という衝動、そもそも感動などできるはずがない…
映画に対する間違った印象が2001年「千と千尋」を見てからこっち、ずっと取り付いたままだった。だから、「まどマギ」も「ガルパン」も取りこぼす結果になっていく。

それでも2016年。私は一種”覚醒”したと思っている。アニメーションに対する発言や意見も惜しげもなくこのブログにも書けるようになった。今まではそれに関して書くのがはばかられると思って封印していたものが一気に噴出した格好である。映画に対しても、今までなら決して見ようと思わない邦画実写系も肌に合いそうな作品はとりあえず一度は座ってみたりしている。

関西にやってきた「新海誠展」。これに連動する形でTOHO梅田で新海作品5作品が上映されている。なにがすごいって、今回の新海誠展は、映画も見られ、コラボカフェも会場の隣にあり、もちろん物販もある。映画まで楽しめる会場は今回が初めてのはずで、実際、私も3/14に展示も拝見し、返す刀で「雲のむこう、約束の場所」をスクリーン初見した。→あんまりだけどレビューはこちら。

そして、真打ともいえる「君の名は。」の上映が3/24からスタートする。実は、3/30・31・4/1は3日連続劇場訪問がほぼ確定している(30日は、ガルパン最終章を見届け、31日は君縄最終上映回を押さえる。4/1はサービスデーなので洋画のよさげなのを見る予定)。そんなことになる自分が、2年前の今頃、現出するなどと予想だにしなかった。

もちろん完全正装でスクリーンに対峙する。なぜスーツで対峙するのか、といえば、映像作家のみならず、出演者、裏方さんに至るまで、礼を尽くさねばならないと思っているからである。その映像を送り届けることにどれだけの心血が注がれているのかを思うとき、ラフな格好で見ることは非礼、失礼と思うからである。特に、私をいろいろな意味で映画に振り向かせ、それ以降の作品にも興味を持たせてくれた「君の名は。」には、いくら礼を尽くしても尽くしきれないとさえ思う。
当然、私のような"崇高?"な思想でスクリーンに対峙するのはごく一部だ。それでもスクリーン3番には、名作の復活を今や遅しと待ち構えていた、120人強の観客で埋まる。

今日という今日は泣くまい、と心に決めていた。でも、二人が求めあう「カタワレ時」からの一連の流れは、どうしても涙を禁じ得ない。「お前は、誰だ?」と絞り出すようセリフで完全に、そしてまたしても自我崩壊wwwww
やっぱり、この作品は泣かずにはいられないスイッチがあるのじゃないか?と勘ぐってしまいたくなる。