5月19日の「きみの声をとどけたい」のオフ会は、実に15名余りが参加する、恐ろしく濃い内容となった。
そして当方は、強行軍を取る。当日発の夜行バスで神戸に戻り、その足で勤務。そしてその日のパルシネマでの2回上映を押さえるという本当に隙のない、いや、詰め込みすぎだろ、と言われかねないスケジュールにした。

さすがに夜行バス2連チャンは眠気を誘って仕方ない。まあ、これもまた一興ということで何とか業務終了。その足で地下鉄に飛び乗り、三日前と同じ場所に降り立つ。
今回は、遠路はるばるお越しのフォロワー氏もいる、しかも一面識ある方なので話が早い。ギリギリだったこともあって当方は最後列で万全の体制を取る。
かなりカウント等が難しい館内状況だったが、初日に比べてがぜん多い40名余りの着席を確認。カップルも散見される中で、やはり「ここにきて劇場で見てみるか」という層を拾っているのではないか、とさえ感じる鑑賞回になった。

その証拠が雑音の発生のタイミングである。訓練されているものからすれば、カタワレ時あたりでガザゴソ不規則なビニールの擦れる音を出すことなど考えもつかないからである。時間配分的にもクライマックス直前だというのにこの場を読まない行動。これこそ、初見ならではと感じ取れるのだ(今までの鑑賞会では感じ取れなかった予期せぬ行動。今回が初めての体験だったわけだが、そうなることもありえると言ったところか)。

しかし、当方は、その妨害をものともしない。前回ではそこまでの感情の吐露がなかったわけだが、今回はきっちりとカタワレ時の二人の邂逅からジンワリと来てくれた。まさに5次元の2013年10月4日に出会う二人。これがあるから「そういう気持ちに憑りつかれたのは、多分、あの日から」というこのせりふ=どういう経緯であれ、あっていないと始まらない/組紐を渡すタイミングではない が生きてくるのである。

ペンが落ち、瀧の独白、そして私の独演会も始まる。前回のすんなり流れたのが嘘のようになく、泣く、哭く。「お前は、誰だ」でまたしても自我崩壊。何度でも書くが、このシーンは反則である。
「離したりしないよ 二度と離しはしないよ やっとこの手が君に追いついたんだよ」
二人の行く末、そして逢って終わらせることができることへの賛歌。三葉の最後の笑顔もまた同じく反則である。

確かにいろいろある鑑賞回だったが、「これもムスビ」(老婆 談)と考えれば、腹も立たない。スクリーンで見る感動は何物にも代えがたい。前列で陣取っていたフォロワー氏2名を従え、夕暮れ時の湊川商店街界隈を散策する。