確かに地元であるとはいえ、そうやすやすと銘店・有名店を知っている当方ではない。とはいえ、外れない、となったらここしかないとばかりに、ひなびた洋食店を指名する。
→場所はここ。食べログより
土日は夕方営業もやっている(平日だったら閉まっていて、途方に暮れていたかも)のが幸い。だが意外なことに持ち帰りの客の比率の方が高かったりする。売り切れていたチキン系は仕方なかったが、ここはここは奮発してビフカツ+ライスとしゃれ込む。

洋食屋らしい華を去り実に就く盛り付け。ライスは閉店間近だったにもかかわらず炊き立てで思わず箸が進んでしまう。フォロワーお二方もまずまずの表情。
来るべき5/28に向けて、少しだけリサーチはしておくか、と思いを新たにする(君の名は。最終回が18時台→20時ごろ)。西宮在住のフォロワー氏も駆けつけての最終回と相成った。

ラスト回は、やはり、終演時刻を考えると、そこまで込み合うことはない。結局夫婦一組以外は全員ソロで8名。平均は50歳代とする。ところがこの夫婦が案外な"ダークホース"だったのだ。
奥方がどうやら初見だったようで、笑いどころでケラケラと笑ってくれる。かたや私を含む4名はユアネーマーと言ってもいいくらいの複数回鑑賞のつわもの。この作品の、酸いも甘いも理解しているものからすると、「ありがたやありがたや」となるのは言うまでもなく、いまだに初見の人がいることに「まだまだ広報・拡散が足りないな」と思わずにはいられない。

最終回は、やはり、心が落ち着くのだろうか、エモーショナルな衝動にはとらわれない。自転車に乗っても、東京に行っても、中学生の瀧くんに逢っても、組紐渡しても…前回のラスト回とほぼ同じ流れである。
なので、カタワレ時もしっかりスクリーンに対峙できる。二人の夫婦漫才顔負けの掛け合い。同い年で逢えるはずのない二人がまさに「人ならざるものに出会えるかもしれない」カタワレ時に合いまみえるのだ。
ペンが落ちても…おっっっ!!ここでも耐える。だが、瀧が右手でペンを持ち、左手に書こうとして手が止まる。やっぱり私もここでギブアップする。「お前は、誰だ?」
彼の魂の叫びは、中年男を大きく揺さぶる。彼の想いが入ってくるだけでなく、彼に成りきらせてしまう。だからどうにも止まらないし、顔中涙まみれになってしまうのである。

三葉サイドに転換して落ち着くのはそうなのだが、それでもうまく着地するのか、はまだよくわからない。初見の時のドキドキ感は今でもはっきり覚えている。
そして、躓き、坂を転がり降りてしまう三葉。そこからのシークエンスは、ただ単に泣かせどころなだけではなく、三葉の想いがちゃんと我々にも伝わるところがすごいのだ。

ラストシーン。あえて当たり前、とは思えなかった新海オタクの根底から覆すラストは、公開当初物議をかもした。だが、彼らは会えないといけないと思う。だから、世の中に大いに受け入れられたのだと思う。

劇場を出て、先ほどの夫婦の反応を楽しむ我々4人。それができるのは、まさにこの作品に憑りつかれ、どこにでも出没するユアネーマーの面目躍如と言ったところである。
東京組は、もう一泊して明日も見るといい、西宮から来られた方は新開地駅に。私は、地下鉄駅まで歩を進めながら、スクリーンの偉大さを改めてかみしめる。