2018年も早いもので残り2か月になった。
しかし・・・よもや、9月末にここまでの作品…若おかみは小学生!に触れられるとは思ってもみなかった。

その一方、大ヒットを予感させるほどのスポットも打ち、援護射撃たる金曜ロードショーも万全、去年の轍は踏むまい、とファーストラン公開館数は同規模発進だった「未来のなんちゃら」は、残念ながら30億すら届かない成績に終わってしまったのが情けなかった。

今回は、そういうわけで事前の広告宣伝に関して比較検討させてもらうことにする。
広告宣伝の最たる目的は「知ってもらう」「見てほしいと思わせる」ことにあるとみている。だから、その劇場で上映する作品の予告編を流すわけだが、やみくもに流しているわけではない。アニメならそれっぽい作品、スイーツ映画なら同等の作品の予告編が流れることが多い。それは観客層の似通った別の作品を見てもらいたいからそういう構成になるのだと思っている。

テレビ版は結局一顧だにしなかった「若おかみ」だが、当然アニメ作品を放送する際に「劇場版もあるよ」はやっていたはずである。ところが、やはり児童文学/放送時間帯が日曜午前中ということで、いわゆるオタク層の守備範囲からも外れてしまった。とことん出だしで躓いた作品だったということが言える。
それでも、間違いなく、「未来」を越えうる作品力がそこにあった。それに気が付く人たちの「救わねばならぬ」が、SNSをきっかけに大きな輪になったこと、そして実体験としてそれで盛り返すことができるのだ、とわかったことが、今後の興行にもたらす影響は計り知れない。

SNSきっかけといえば「カメラを止めるな!」が好例だろうし、「この世界の片隅に」も同様の傾向が見て取れる。作品力があれば、広告宣伝は結果的に要らないといえるのが、3桁万人を動員した「カメ止め」であり、いまだに上映が続いている(意地ともいえるが)「片隅」ということにもなってしまう。しかし、本来なら、いずれの作品も、埋もれてしまっていたはず。それを拾い上げた市井の声すなわちSNSの発信力、受け取った側の行動力、そしてそれがまた発信することによる広がりは、確かに稀有な体験だし、まさに「広告宣伝とは」を問いかける事象として考えることができると思う。