「ヴェノム」を見終わり、イオンシネマの入っている、大久保駅前のイオンタウンを少しだけ散策する。
だが、よくよく見ると、シネマの入っている場所は「VIVRE」棟と銘打たれている。同じ建物に入っている食料品売り場は、イオン系のトップバリュ商品が一切ないことにびっくりし、結果、何も食べられずに「若おかみ」の開場を待つことになった。

もちろん、ここまで"遠征"したのは、イオンシネマバージョンのポストカードをゲットするためである。今さらだが、この作品、製作委員会にイオンシネマの運営会社たるイオンエンターテインメントが関わっている。だからかも知れないが、終映のアナウンスは控えめだったりする。
それでも一巡した感じは否めない。実際、6人(男性ソロ4名、カップル一組)しか同席しなかった。だが。
この作品にここまで入れ込み、あと一回で二桁。まあ、それもほぼ確定だが、やはり、メッセージ性の高さが私を虜にしてしまったのだ。

もはや、二次創作(題材小説)も二作上梓(一作は仕掛中)。止まるところがない。はっきり言って、ここまで張り付くとは。
それでも、おっこの涙に嗚咽を禁じ得ない。人影が少なかったこともあるが、久しぶりに大きく感情が発露した。

何度も書いているが、関織子の成長に感動するから泣けるのである。若おかみを自分で決めたからその姿勢に感動するのである。お仕着せでない、自らの道を切り開く姿勢に襟を正してしまうのである。
脚本の妙がよく言われているのだが、この木瀬一家の来訪だけでここまでの作品に仕上がっていることが奇跡ともいえる。それができる手練れたちの競演。スタッフで映画を見るか見ないかを決めることってよくあるのだが、ことこの作品に関して言えば、監督の名前を見ただけで「はい、鑑賞決定」にできた私自身をほめたい。

かくして9回目、一桁の観客を背に劇場を後にする。交通費を考えると、何度も行くことはかなわないだろうが、もう少し、入ってくれているところであの瞬間からの没入感を味わいたいものであ。