2018年も残すところあと1.5か月ほど。
12月公開の、欧米系の3D系アニメーション2作品は、2019年のランキングに絡めるとして、当方が2018年の封切作としてみたアニメーション映画は、以下の通りである。尚、2017年年末に公開された「ガルパン最終章第一話」は、「今年」封切られたという風に解釈する。また、既報通り、「ガールズアンドパンツァー 総集編」は、ランキング対象外としてある。

鑑賞順ということになると、
・ガルパン 最終章第一話
・さよならの朝に約束の花をかざろう
・リメンバー・ミー
・リズと青い鳥
・あさがおと加瀬さん。
・ニンジャバットマン
・未来のミライ
・詩季織々
・ペンギン・ハイウェイ
・君の膵臓をたべたい
・ちいさな英雄
・若おかみは小学生!
・夏目友人帳 うつせみに結ぶ
・HUGっとプリキュア×ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ

この14タイトルであった(ガルパン総集編を含めると15作品)。旧作も含めると25タイトル近くもあり、しかも1980年代封切の作品まであるのだから、それらと同じ土俵はいくらなんでもかわいそうすぎる。

14位  ちいさな英雄
これはこういう機会でもないと、ランキングに絡んでこない。絵だけが突出していたとしても、内容を伴っていなさ過ぎるのだ。実に時間とお金の無駄、と言いたくなってしまう映像を提示するのは間違っていると言いたい。
13位  未来のミライ
これも総じて「時間の無駄」に映ってしまった作品である。ただ、こちらの方の"オムニバス"的な手法は、それほど悪くは見せなかった。ストーリーの展開、なによりくんちゃんの違和感が問題であった。
12位  あさがおと加瀬さん。
加瀬さんは、ちょっと短すぎた。沖縄旅行のシークエンスがもう少したっぷり目に描かれていたら…と思わずにはいられない。百合百合した二人を感じさせずに作れたあたりがすごい。
11位  リメンバー・ミー
度肝を抜くどんでん返し。お家芸たるミュージカル進行を封印してまで臨んだこの作品。その間延び感の克服が今後の鍵になるだろうが、十分に楽しめるところはさすがである。
10位 夏目友人帳 うつせみに結ぶ
原作/アニメ共に未見で臨んだ劇場版だったが、やっぱりこの手の作品は、「一見さんお断り」的な作風にならざるを得ないか。面白くないわけではないが、やはりもやもやっとする。
9位  詩季織々
中国人監督がメガホンとった2作品の出来の良さに心を奪われる。日本のアニメーションもうかうかしていられない、と思っていたが、ここ最近作でほっと胸をなでおろしている。
8位   ニンジャバットマン
ずばり勢いだけ。それでも、硬軟色のついた声優たちの怪演を見、恐ろしいまでの映像美がそこに展開される。娯楽作というより、本当にハチャメチャな作品だった。突出感で上位に来れている。
7位  君の膵臓をたべたい
この位置というのは、実写版に引っ張られたことが大きい。それでも、この作品が持つ死生観は本当に大事。選択の積み重ね、大事な人の中で生きたいと願う桜良の魂の叫びが胸を打つ。
6位  HUGっとプリキュア×ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ
プリキュアに限らず、お子様向けのアニメーション映画の、大人でも満足できる脚色/脚本には度肝を抜かれた。名作然とした予告につられて大正解だった。
5位  若おかみは小学生!
上位が強すぎて、希代の名作もこの位置止まりになってしまった。小学生の主人公と言うことで危ぶんだが、これはこれで素晴らしすぎる結末。大の大人を号泣させるおっこの思いは熱すぎる。
4位  ペンギン・ハイウェイ
こちらも小学生が主人公。だが、女性との淡い恋とも呼べるかどうかわからない感情の勃興がストーリーを下支えしている。アオヤマ君の研究がどう実を結ぶか、気になる。
3位  ガールズアンドパンツァー 最終章第一話
60分足らずであり、魅力がすべて伝わったわけでもない。でも、この作品の持つ「絆」と「愛」にあふれた作劇は、「戦車道」の何たるかを物語る。いよいよの第2話も楽しみである。
2位  さよならの朝に約束の花をかざろう
タイトルが具現化するのは本当の最終盤。だが、そのシーンでマキアよろしく我々も感動の涙を禁じ得ないのである。川井憲次の劇伴のはまり具合はマジでやばい。
1位  リズと青い鳥
こんなドラマを作られる"天才"たちの存在。すべての動きに意味があり、全ての音に理由がある。第三楽章のオーボエのソロで泣けてしまうのはみぞれが希美から巣立つ羽音に聞こえたからだろうか?

基本的には、「若おかみは小学生!」を見た直後のランキングと上位はほぼ変わっていない。それでも、いくつか見逃してしまった作品もあるわけで(アニゴジは最初っから見る気ゼロ)、2018年度のランキングとしては、これでほぼ確定と言ったところだろうか。