初見で概略はわかったものの、行動原理や感情の起伏に若干の腑に落ちなさのあった「天気の子」。
わずか中一日、公開3日目にして早くも2回目鑑賞の運びとなった。
「凪待ち」を終わらせて、フロアーを戻っていくのだが、すでに2番では入場が開始されていた。それならば、あえて出口に戻らずともそのまま入場しちゃえ。
で入ってみるのだが、もうすでに7割強が着席済み。よって完全な観客動向データはとれなかった。
仕方なく場内をブラウジング。明らかにカップルの比率が高い。「君の名は。」も、デートムービーとして成立していたと聞くのだが、隣のカップルが妙に受けがよく、私はそれにほほえましさをたたえつつそのたびごとに「ありがとうございます」といったりしていた。
男女比はとこれまた場内を見ると、女性ペアの数もかなり散見。イーブンとまで盛りたくはないが、男女比は5.5:4.5で男性がやや優位と見た。平均年齢は、10代後半の鑑賞数がかなり伸長したこともあり、20代前半~25歳と設定した。

中一日の2回目。
わからないところや気になったところが多すぎるのだ。この作品を初見で完全に手の内に入れるのは至難の業だろう。
前作「君の名は。」の場合、10回程度見てようやく正確な判断ができるようになり、25回見てもまだ物理的におかしいところを見つけたりするなど、深さでは今までの作品の中でも群を抜く。
だが「天気の子」に今のところ、大きなストーリー上の欠落点は認められない。それはまだ数回しか見ていないから、ではなく、本当に薄いからこそ目立たず、見つからないのだと思っている。

この薄いストーリーを補完するのが、個々人の感情の起伏だったりする。例えば、突然泣き出す須賀。それは、連れ添っていた妻を思い出して流す涙であり、一途な彼の性格がそれだけでわかる。
そしてクライマックス。口噛み酒トリップよろしく、帆高が空に舞う。そして、愛しい陽菜との再会。だが、これは、3年ずれていた前作の出来事ではなく、せいぜい半日程度の別れからの再会という設定になっている。それでも、その前の夜の、ラブシーンこそないが、熱すぎる抱擁が我々をドキッとさせると同時にこんな直接的な表現をこの場面で持ってきたのだった。

それでも、グランドエスケープが、2年半たった再会のバックに流れる「大丈夫」が感情をさらに高みに掻き立てる。彼らは「それ」を選んだのだ、と。

2回目を見て、帆高の陽菜を思う気持ちがダイレクトに入ってくる。そして確信する。

  「やはり名作だった」

と。
真っすぐすぎる帆高を応援したくなる。彼には陽菜しかいないのだと知る。それは、単に二人が似たものどおしで引き寄せあったからに他ならない。
「よりあつまって形を作り、捻れて絡まって、時には戻って途切れ、また繋がり。それがムスビ、それが時間」。
神職一族の祖母のセリフがリフレインする。二人は初対面から結ばれるべくして結ばれたのだった。

さあ、ここまで理解出来たところでランキングだ。
「劇場版FF14」を越えているか、と言ったら、それはない。すでに書いてある通り、ストーリー面でかなり薄く、結果感動したり号泣できているのは、歌詞にそれらを動かされているところが大きい。よって「君の名は。」越えもない。7月からの下半期では確かに堂々の一位だが、今後出てくる作品に持っていかれる可能性は非常に高い。
とりあえず、2回見れた。ほぼ手の内に入ったところで、IMAX版に挑戦。どんな感情が発露するのか?