私の恐れていた……といっても、十分に想定できてはいたのだが……ことが起こってしまって、いよいよ、興行界隈は危機的状況にあるといわざるを得ない。

2月・3月公開の洋邦問わず、大規模公開案件の上映延期の流れが、大ヒットを確約されているシリーズものである、「名探偵コナン」にまで波及したのだ(今作のサブタイトルは「緋色の弾丸」。東京オリンピックが背景になっていることも影響したか?)。東宝によると、これまたヒットの予感のある「糸」、長澤/東出/小日向という詐欺師たちが跳梁跋扈する「コンフィデンスマンJP」の新作も延期にするようだ。

2/3/4月の大作を上げれば膨大な数になる。そして、GW以降もそこそこにヒットするであろう作品は目白押しである。ただ単に「延期すればいい」ではこと足りないのだ。単純に考えて、年一スタイルで作ってきたコナン/ドラ/しんちゃん系の作品は、そうそう連続的に写すことはかなわない。春/秋スタイルになっているプリキュア映画も下手をすると、一本ないし二本企画が流れる可能性すらある。さらに、アナウンスが途絶えているエヴァ新作も確実に影響を受けるであろう。
しかし、映画館は営業しなくてはならない。貧弱なラインアップで、感染が疑われる場所の候補でもある映画館に好き好んでいく人はまあいない。週末の営業自粛を取らざるを得なくなっている首都圏のシネコンの現状は、終わりの始まりが始まったともいえるわけで、これで決して終わりではないところに暗澹たる気持ちにさせられる。

スケジュールを埋める努力を各シネコンもしているようだが、結局実入りにはつながらない。公開中の作品しか見られない(新作に期待できない)というネタ切れ感が蔓延している興行界。小さな劇場中心に閉館に追い込まれるところが出ないことを祈るばかりである。