私が映画評を書く際に必ず採点しているのだが、その基準はこのようになっている。
100点……文句なしの傑作。見なかったことを後悔するレベル
99−95点……激おすすめ。何度見てもいいくらいの秀作。
94−90点……まあおすすめ。減点ポイントがあるけれども見れなくはない。
89−85点……それほどでもなかったかな? 合わないわけではなかったけど微妙
84−80点……うーん。設定やらキャスティングやら、致命的なミスがある。
79点以下……ハズレ確定。見たことを後悔し「金返せ」レベル
採点回避……ドキュメンタリー的作品や初見で評が難しい作品

150タイトル以上みてきているのだが、この「ハズレ」に位置する作品は意外なほど少ない。
2018・19年のランキングで下位に居る作品ということで、18年ランキング5作品が、19年では6作品を上げたのだが、いずれ劣らぬハズレばかりだった(19年のランキングで「フロントランナー」だけは84点なのだが、一種ドキュメンタリー的な作品でもあり、あまり上位に組み込めなかったところが災いしたか)。
○企画そのものが当たりそうにない
ここ最近、往年の名曲を使って映画を撮るという手法がはやりになりつつある。延期になっている「糸」もそうだが、「雪の華」(19年)は、中島美嘉の曲がモチーフになっているとはいっても、実話でもなければ何でもない。難病で余命いくばくもないはずの女性と恋に落ちた男性の物語にしてあるのだが、そのありきたりなストーリーと、オーラスのドン引き感で台無しになってしまった。
○ミスキャストが台無しにする
「未来のミライ」(18)、「今夜、ロマンス劇場で」(18)は世の映像作家さんにとってもいい反面教師になるだろう。4歳児の声を声優経験の乏しい女優に任せる、綾瀬はるかとは釣り合わない格の俳優をアテンドする。無理があると思ってしまうキャスティングは、没入感を感じなくさせるばかりか、すべてがそんないい加減に作られているのか、という悪い評価にもつながりかねない。
○邦題変換詐欺に気を付けろ
「喜望峰の風にのせて」(19)は、原題がMercy。慈悲とか原罪という意味なのだが、よくもここまで改題してくれたものだ。風にのせて、というニュアンスから、主人公の艱難辛苦の末のハッピーエンドを想定したら、とんでもない航行記録のねつ造の果ての自死が描かれる鬱展開。予告からもその結末は感じられなかっただけに、がっかり度はダブルで襲ってくる。
○なんで撮った?
「ちいさな英雄」(18)、「さよならくちびる」(19)、「蚤とり侍」(18)あたりは、企画の段階で「こんなんお客入らへんで」と誰か止める人がいなかったのか、と言いたくなる。近年ぶっちぎりの最低点の「ちいさな英雄」は3本の短編の内評価できるのが一本だけという惨状。これがあの!ジブリの末裔のスタジオだというのだから、恐ろしすぎて震えが来る。19年は外れのアニメ映画はなかったのがよかったかもだが、実は「怪獣の子供」は実際の得点は72点で、映像表現に振った作品と判断してランキング外にしたという曰くがある。内容と映像の乖離が激しすぎた例として挙げておく。