私の鑑賞記録は、実に180本近くになっている。2016.10.1〜のほぼ4年間でここまで作品に触れてきたのだ。
じゃあ、それまでの人生で、映画はどの程度見ているか?と問われると、実写ではなくアニメーション系メインの鑑賞。鑑賞記録としてしたためていたノートのうち、すぐに確認できる一冊が1987年当時の記録なのだが、この年は特別で、うる星4/北斗/アリオン/タッチ(1)/ラピュタとなっている。
ことほど左様に、せいぜい見て年間数本、アニメーションに興味を失いかけていた2000年代から映画自体を見なくなっていた。

そうした見逃し/忘却の彼方に行ってしまった作品を掘り出すこともしておきたい。たまたま「銀河鉄道999」のHDリマスター版が上映されるということで、勇躍参加する。
OSシネマズ神戸ハーバーランドの10番といえば、離れ小島の50席の箱。時々企画上映や、公開末期の一回だけとかの作品用に使われている。果たせるかな、8割程度の入り。それもカップルが意外に多い。あ、もちろん中年以上のカップルだ。平均年齢は、50代後半。ちょっと男性優位。

結論から書くと、「採点不可」としておきたい。
理由は簡単だ。古すぎるし、当時の技術と採点しているここ最近のほかの作品と比べるのがあまりに酷だからだ。
41年前といえば、なんと、昭和54年(1979年)。当然今を時めくCGや大々的な特殊効果なんか技術自体がない時代。もちろんすべて手書きだ。だから、かもしれないが、鉄郎・メーテル共にしっかり安定して描かれているとは言えないシーンもあったりする。代わりにドキッとするような表情が書かれていたりするから見逃せない。
ちゃんとしたロードムービーになっており、そのときどきで鉄郎が難敵や巨大な相手とも対峙する胆力を備えていく過程は、次のステージにたどり着ける設定にしてあるところがなかなか堂に入っている。
ハーロック/エメラルダスと言った松本先生おなじみのサブキャラが場を盛り立ててくれる。特に亡くなってしまったが、井上真樹夫演じるハーロックは凄みすら感じさせる。
終着駅・メーテルは、まさしくプロメシュームが溺愛した娘の名。すべてが繋がりつつも、絶望感に落とされる鉄郎を救おうとするメーテル。そしてそれは自分の分身である惑星をも失うことを意味する。
そしてラストシーンだ。
どうして野沢雅子御大が怒鳴ると我々は感極まってしまうのだろうか?私のアニメーションの支柱ともなっている「銀河漂流バイファム」で、御大の演じるケンツ軍曹の「バカヤロー、戻ってこーい」ていう怒鳴りのセリフで私の涙腺は決壊する。彼女の魂の叫びが見るものをとらえて離さないんだろう。
畳みかけるように城達也さんの声が殺しにかかる。「今 万感の思いを込めて汽笛がなる。今 万感の思いを込めて汽車が行く。一つの旅は終わり また新しい旅立ちが始まる。さらばメーテル。さらば銀河鉄道999。さらば少年の日」。
大人−−−それも老齢に足を片方入れているようなものが見ても、きっちり料金分は感動させてくれるのだ。確かにもっさりしている部分はあるけれど、あの当時としては当然の出来だったと考えたい。