多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

アニメーション

「死に損」にだけはしてはならない

2019.7.18。
「天気の子」の公開を直前に控えて、恐ろしい実質テロ、大量殺人事件が、寄りにもよって著名アニメーションスタジオを舞台に起こされるとは誰も思っていなかっただろう。犯人以外は……
一応の確定版。もっとも、人数しかわからない。

ガソリン火災の恐ろしさをまざまざと見せつけるものであり、このことは、規模の大小を問わず、簡単に一つの事務所を壊滅させるだけの破壊力がわずか40リットルのガソリンにあることを証明してしまったことになる。

当方が速報で知ったのは午前10時過ぎ。
あの手の会社は火の気を嫌う。なんといっても紙が主戦場だからだ。だから違和感しかなかった。仮にそれでも、爆発を伴うような火事を起こすことの方が難しい。
そしてすぐさま放火と断定される。建物の構造上、避難経路がない(まあ普通はそこまで設計しないよね)のが被害を大きくしたとみられる。
それにしても……

33人。当該会社の在籍人員からすると、実に1/4が一瞬で消えてなくなったのだ。そして仕事場も、大事な資料も。まだ書きかけの原画などは取り戻せるかもだが、すでに培ってきた作品の第一次資料なども焼失した可能性が極めて高い。
ものは復元できるかもだが、人の命やその人の醸し出す画風やタッチはその人独自のものであり、再現は不可能だろう。いくら端役のペーペーであっても、死すべき命などあろうはずがない。まして、理不尽にその命が奪われたとなればその代償は償ってもらわないと残されたものにとっても気が晴れない。

一人の犯行でここまで"殺せる"事の恐ろしさ。被害にあわれたのがたまたま著名アニメーションスタジオということで、海外にも情報が拡散しているが、このことをもってしても、テロの手段には思いもかけないコモディティが主役になるということをまざまざと思い知らされた。
失ったものの大きさに愕然とする一日だったわけだが、彼らの死を無駄に終わらせないような、何らかの方策が必要になってくるだろう。その部分では、いわゆる不可抗力の部分があっても、政府が大量殺人事件と認識して、原因究明を表明したのは素早かった。
注目は「誰」が巻き込まれたか。それ次第で当方の記事も様変わりすることになるだろう。

2019.6.23 今度は埋もれさせないぞ! 「きみと、波にのれたら」鑑賞記

「リヴァプール最後の恋」を見たのは、売布神社駅そばのシネ・ピピアである。
しかも、会員期限の一年目が目前にあり、ギリギリの鑑賞ではいかがなものか、となって、無料券を利用したのだった。
その後、久しぶりに店舗訪問。それが終わって、いよいよ、当方の6月度一押し映画である「きみと、波にのれたら」を鑑賞しようと思い立つ。
だが……直近である時間帯はなんと満席。しかも「プロメア」「アラジン」なども売り切れが続出。実際、2時過ぎのTOHOシネマズ梅田のロビーは、久しぶりに見る大盛況だった。
それもそのはず。シネマイレージ所有者は1200円で鑑賞が可能だったからだ(昨年も同じ企画を同時期に行っていた)。
一応「興行収入を見守りたい」サイトも確認するのだが……もう「アラジン」の一人勝ち。ほかの映画がかすんで見えてしまう。

当方は店舗訪問後に購入。その時点では半数くらいか、と思ったのだが、最終的には9割越え、あわや満席かとなるまで伸長。若年カップルが過半を占めつつ、壮年男子ソロや熟年カップルも散見される感じ。男女比は若干男性寄りだったが、ほぼ半々とみた。平均年齢は、30台前半で、久しぶりのいい年齢構成比になった。

海の見える場所に越してきたひな子。その彼女の波乗り姿を「ヒーローが帰ってきた」と評する一人の消防士。まあ、この時点で「なんで、たかだかサーファーを捕まえてヒーロー呼ばわりするのか」にフォーカスできていなかったのか、少しだけ自身の理解度のなさを呪った。
騒ぎたいだけのグループのとばっちりで火事に見舞われるひな子の新居。でも、屋上に逃げたひな子の前に現れたのは、ホースを御せずひな子に水を浴びせてしまった後輩・山葵ではなく、ひな子をヒーロー呼びした港その人だった。

それからの二人のラブラブ度合いは想像をはるかに超える。そりゃ、ひな子の取り巻きたちに「リア充爆発しろ」なんてやっかみも言われるほどである。千葉のデートスポットでもベタベタの演出。港のスナメリ好きもちょっとやばかったりする。
そして迎えたクリスマス。ここで悲劇が起こるとは……

得点は97点。奇しくも「リヴァプール最後の恋」と同点である。だが、実際のランキングでは、こちらを若干上位に設定したい。
理由は、やはり脚本の凄さである。「僕のヒーロー」の意味がわかる後半。ちょっとだけ「ひな子が港を助けた」というプロットはおぼろげながら浮かんでいたのだが、その通りとなる見せ方がうまいのである。細かく言えば、音楽による盛り上げ効果と、畳みかける伏線の回収である。
その最たるものがケータイのロック画面を解消する暗証番号である。「3710」(みなと/ちなみにナンバープレート)とか言うベタベタのものではなく、「自分が生まれ変わった」2006年8月8日の、ゼロを抜いた2688。予告では26まではわかるのだが、ここもうまく処理してくれている。もうスクリーンを指さす一歩手前まで。感動が止まらない。
そして、ここで「言葉の継承」という吉田玲子氏が大事にしている真骨頂が明らかになる。

吉田玲子といえば、今さらかもだが、「ガールズアンドパンツァー」にも参画しているし、大傑作「リズと青い鳥」更に「若おかみは小学生!」でも脚本を担当している。常に第一線で脚本をかけるその力量は本当にアニメーションだけに埋もれさせておくにはもったいない。
今作は物理的でも精神的でも「誰かを助けることの大事さ」を謳っている。港は幼少期ひな子に助けられ町のヒーロー的な位置にいたことを死ぬまで覚えていた。そして、大人になり、恋愛もできる環境に立ち入り、再会したことで、「ずっと助ける」「ひな子がおばあちゃんになっても」と言った言葉の端々で彼女が命の恩人であることを理解できない人が見ても、「どうしてそこまで思えるのか」「これが純愛か」なんて言う風に感じられる様にしているのだ。
そこがすごいのだ。上級者にしてみれば、「自分を救ってくれた人を今度は助ける」という風に感じることは普通の感情だし、それが恋愛に昇華しただけのこと。だから、レビューで、リア充部分が異様に長く感じてしまった人に限って、評価が凡庸になっている。
ここまで丁寧に、ある意味「そこまでなんで突っ込んだんだろう」と思う人がいても仕方ない。だが、その理由は、ラスト前のシーンに集約される。それは予告ではいきなり別れがやってきて噴水の上に突っ伏すひな子であり、時系列は違えてある。
実際のこのシーンは、港の死後一年経ったクリスマスイブの夜。ライフセーバー試験の合格祝いを山葵、港の妹の洋子と祝うシーンの後。千葉ポートタワーに、いい仲になりつつあった山葵と洋子を送り出した瞬間、DJが去年投稿した港のラブメッセージを読み上げるのだ。もうこの時点で私の涙腺はおかしくなる。自分には愛しいあの人は隣にいない。そう思って歌ってみても、成仏したせいもあり、すでに水の中に港は現れない。そして噴水に突っ伏して泣き叫ぶのである。
その泣きは「別れがつらい泣き」ではない、と知らされる。これぞまさにおっこが流した自分の矜持が決まった涙と呼応する。もちろん別れはつらいし、メッセージで思い起こされた部分もあっただろう。だが、そこで想いを吐き出せるからこそ、人は強くなれるし、生きていけるんだと思う。

実はこの作品を真正面から解析したブログを発見したのでシェアしたい。
こちら。
その最後に監督がいみじくもこういっている(抜粋)。

「ラブコメを作ろうとしたらラブストーリーになって、結局は人生についての映画になっていた」


監督の想いが私には伝わった。だからこそ、この作品は「若おかみ」同様推さなくてはならなくなった。

解析記事も上梓しますので続報をお待ちください。

2019.6.16 ランキング外確定 「海獣の子供」鑑賞記

毎月16日は、OSシネマズ系のサービスデー。1100円で見られるのは実に好都合である。ちなみに「ガルパン」の映画は、そもそも短く、1200円均一になっているので、サービスデーの恩恵は受けられない。

スノー・ロワイヤルを終えて次に向かったのは、下馬評がかなり好調だった「海獣の子供」である。芦田愛菜の吹替えの凄さが言われていたこともあり、かなりハードルは上がっていた。ただ、キャラデザといい、人間描写には、ここ最近の画風とは違う粗野な感じもあって、これがどう出るのか、は見てみないとわからない、と言ったところだった。
中学生の琉花の夏休みは、初日から好事魔多しを地で行くアップダウンの凄さを露呈する。ハンドボールの試合で、意趣返しした相手に思わぬけがを負わせてしまう。挙句「こなくていい」という顧問のお達し。かくして彼女の夏休みの部活生活は初日で終焉する。
仕方なしに、父親が勤める水族館に。そしてここで彼女は運命的な出会いをするのだ。それが「海」であり、海獣の子供……ジュゴンに育てられた双子のうちの一人だったのだ。

ストーリー語りは序盤までしかできない。大人たちの思惑や、海と、双子の兄・空の体の謎の解明などに分量を割けるほどでもなく、徐々に双子たちの変化が現れてきても、我々にはそれを黙ってみているだけしかない。琉花と同じ境遇にも立ち入り難い。それは、琉花自身の抱える心の闇が少し大きめだからだろう。
ファンタジーものにありがちな、キャッキャウフフがほとんどないのだ。「あ、これは重苦しい流れだな」と察するのにそう時間はかからなかった。

そうなってくると、ストーリーに乗れなくなっていく。もともと概念的なことばかりを端々に入れ込んでくるものだから、それにまたとらわれていく。アングラードのもとで暮らす3人の描写にしてみても、アングラード自体がまた小難しいことを言って我々を煙に巻く。一向にストーリーに没入できない状態が続いていく。
そうこうするうちに「祭り」が近いことが知らされる。だが、その途上で空は光となって消え去ってしまう。その際に隕石を琉花に託するのだが……

得点は72点とした。
だが、後半の「祭り」に伴う20分余りの映像は、恐ろしいばかりのスペクタクル度で迫ってくる。バースデー・ワンダーランドは、あの一瞬だけを見るための映画だったかもだが、この作品は、あの映像を見るためだけに1800円払っても惜しくないと思える今年一番の出来である。とにかく手の入れようが半端ない。これがもし手書きだったら……それはないと思いたいが、動画のスタッフロールが久しぶりにえげつなかったので、もしかするともしかするかもしれない。
そうは言っても、そこだけ突出しているから全体像も引きずられるかと言ったらそんなことはない。せいぜい琉花と海空たち、琉花の家族関係のストーリー部分は40分あるかないか。内容がそれほどでもなく、ファンタジー特有の上がっていく感じもほぼ感じない。
「海獣の子供」と琉花が織りなすひと夏の想い出的な内容と思っていたらさにあらず。でずっこける、というレビューも意外に多く見受けられた。かくいう私もそのたぐいである。こんな概念的、観念的、抽象的な映像を提示して、どの程度の観客が理解できるというのだろうか……?

なので採点はしたが、映像美だけは今年一を目指すものではあるのでランキング対象外と設定した。映画としておすすめはしたいのだが、それは、スクリーンに映る映像を丸ごと飲みこみ、ストーリーの薄さ/脚本の中途半端さに目をつぶり、また、荒っぽい感じの人物描写に我慢して見られる人に限られると思う。
結論としては「シロートにはお勧めできない」(ゴノレゴ 談)作品という評価になってしまった。 

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