多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

映画

2019.5.20 「賭ケグルイ」 鑑賞記

松坂桃李の抑制のきいた、それでいて朴訥で礼儀正しい侍を演じた演技は、ファン必見だし、殺陣も美しいとさえ思えるものだった。
そんな結構美的センスのあった時代劇の後に選んだのは原作持ち/ドラマ・アニメ化済な「賭ケグルイ」である。
もちろん、ドラマに出ていた配役がそのまま登板するわけだが、オリジナルストーリーとなっているということをwikiで初めて知った。

生徒会でほぼ独裁/権力の頂点にある生徒会長の綺羅莉が、全校生徒を巻き込んだ「代表選挙」をやりだすというのだった。もちろん、歴代のギャンブラーたちは気色ばむわけだが、そこに舞い込んだ別の勢力……ヴィレッジ。階級や奴隷、もちろん上納金も借金もないこの学校の中では異端と言ってもいい組織が徐々に勢力を増しつつあったのだった。

そこに落ちていた木渡が当然のごとくメンバーに名乗りを上げ、4組が一次予選を突破する。
そして迎えた準決勝と決勝戦は同じカードゲームでの対決。しかし、善戦もむなしく、支持率で上回った、村雨/歩火ペアが勝利して、蛇喰/鈴井ペアは敗北することになる。
借金を背負わされることを悔いる鈴井だが、当の蛇喰は涼しい顔。そこへやってきたのは……

学内組織としてのヴィレッジが短期間にあそこまで勢力を伸ばせたことが異様だったし、そこから見えるのは、カルト的な思想だったり、動き。団結が悪いこととは言わないが、あそこまで統率が取れていたはずの学校でこの別の勢力が存在できていることの方が異様だった。
一つ答えを見つけるなら、「歩火がすべて仕組んだことだから会長が黙認したのでは」というものである。もちろん最終的には排除の方向に向かっているから、本当にそうであったか、といわれると難しい。

そうした少し矛盾した流れの中で、採点と行くわけだが、はっきり言ってそんな設定面の不具合や整合性のなさなどはどうでもいい。メインキャラクターたちの競演は、ただただ圧巻、の一言に尽きるからである。
メインの全員が完全なる続投。今回のみの登場キャラ(村雨/歩火/犬八)がさらに厚みを生み出す。特に姉を失い、その傷も癒えないままの村雨天音役の宮沢氷魚の端正な顔立ちがめちゃくちゃ印象的だった(wikiで調べたらあらびっくり。宮沢和史(THE BOOM)の息子さんでクオーター。そりゃかっこいいわけだ)。
キャラとキャラとのぶつかり合い。武器こそないが、そのひりつく一挙一動に目が離せない。ギャンブルエンタメという新ジャンルは、日本映画界にも旋風を巻き起こしたのは間違いない。
かといって、先ほどから言っている矛盾や、語りかけるような解説などは初見に優しいとみるか、やりすぎと判断するかで変わってくる。当方は「やや過剰」と受け取ったが、スクリーンに対峙しているときには感じなかったのだから、これは脚本や操演のなせる業だろう。
得点は93点まで。芝居がかりすぎの歩火の"計画"は、確かに少しの驚きはあったが、ストーリーの根幹をなす設定だけにそこでのひっくり返しはどうなの、と言ったところ。しかし、全員のぶっ飛んだキャラの演技は実に見ごたえがあった。一人ポーカーフェイスの村雨がより引き立つわけだし、このあたりはうまく仕組んだとみている。

映画を見ていてすぐさま気が付いたのだが、ヴィレッジが拠点とする建物は、あの!!「カメラを止めるな!」の撮影場所そのままを使っている。ヴィレッジと生徒会の乱闘シーンは、もしかすると別の場所で撮っているかもだが、あの印象的な場所をこんな大作映画でも使うとは、と驚きを隠せない。
主演の浜辺美波嬢は、これまでの実写ドラマ編などは見てこずに一発勝負だったのだが、なかなか鋭いキャラ作りも完成の域に入っている。次作は「アルキメデスの大戦」だが、これは清楚なお嬢様役っぽいので、このギャップがどう出るかは見ものである。

2019.5.20 SMTサービスデー利用 「居眠り磐音」 鑑賞記

時代劇がテレビでそれほど多く見られなくなって久しい。「水戸黄門」「暴れん坊将軍」「必殺シリーズ」「鬼平犯科帳」「長七郎江戸日記」などなど、テレビドラマで週一で放送できていた昭和末期から平成初期にかけてが、時代劇ドラマの全盛期だった。
なぜ作られなくなったか?理由は時代考証……要するにちょんまげ、和服と言ったふた手間も三手間もかかる準備に、人手が追いついていないところが影響しているんだと思っている。
フィルムで無くビデオ撮りされて映像を作る部分では簡便さが増したはずだが、それでも時代劇ドラマは死滅寸前。たまあにNHKが忘れたころにドラマをやったりしているが、それでも数話完結、半年ものなんて作る余裕すらないのだろう。

そこへ行くと、スクリーンで作られる時代劇はここ最近本数を増している。そのものずばりの「関ヶ原」、「散り椿」と言った正統派から、ハイブリッドといえる「銀魂」、「るろうに剣心」、ギャグテイストの「蚤とり侍」や「さや侍」と、ジャンルもすこぶる多くなっている。今年から来年にかけてこの時代劇映画が一気に公開される(サムライマラソン/多十郎殉愛記、予告でもあった「決算!忠臣蔵」などなど)。
そんな中にあって、テレビの予告があまりにふんわりテイストで「そんなことないだろう」と思っていた、「居眠り磐音」の評価が高い部分が漏れ聞こえる。そんなら、と、ちょうど、職の切り替わりの最終日に当たる、20日に見ておこうということになった。そしてその日は松竹系のSMTのサービスデーでもある。

朝一の回に余裕で到着するのだが、場内は、10名ちょっと超えるくらい。まあ、平日、それも月曜の朝から勢い込んでスクリーンに対峙できるのは、たまたま休みだったか、本物の映画好きしか参集しないだろう。平均年齢は60歳手前くらい。男性がやや多めだったが、夫婦での鑑賞の組数も無視できない。

ストーリーは、大分県のとある藩の、江戸詰め(派遣されていた)の3人の武士の帰郷からスタートするのだが、それがたちまち血なまぐさいものに切り替わっていく。幼馴染どおしで兄弟が婚姻の契りを交わしていることが余計に事態を悪化させてしまう。不義密通を疑われた妻を手打ちにしたことから、その兄が乗りこみ、まさに見境ない殺人鬼に変貌を遂げていく。それをやるかたなく見守るしかない磐音。しかし、結局大の親友を手にかけなくてはいけなくなってしまう。
そして舞台は江戸に。浪人に身をやつした磐音は長屋生活で日々の暮らしもままならない。それでも大家と、大家の娘で両替商に勤めている娘の尽力でその両替商の用心棒に納まる。
だが、そこで両替のからくりをうまく利用した錬金術を編み出そうとしている別の両替商と対立してしまう。刺客は仕向けられ、挙句大量な仕掛けで敵対する両替商をつぶそう、ひいてはその政策を取った老中・田沼意次の失脚まで画策しようとしていたのだった。
だが、それも、磐音の機転で難を逃れる。それどころか、やりすぎた両替商の方が贋金を紛れ込ませていたことが露見しておとり潰しになるところまで。
それでも磐音の心は晴れない。なんといっても故郷に残してきた許嫁の処遇が気になっていたのだったが……

この作品のキーワードは、ど素人でもすぐに見抜ける。それは「南天」である。南天の花の咲く場所でのプロポーズ、赤く実のなる冬場の道場で手紙を読むシーン、そしてラストの橋のたもとで咲く南天の花。本当は届けるはずだった匂い袋にも南天の刺繍。もうここまでくると狙ってというよりも「これでもか」と畳みかけているようにすら思える。
南天が指し示すその先はよくわからない。だが、これが彼らの「ムスビ」であったとするなら、これはこれですごい役割を果たしていたことになる。
というわけで採点なのだが、もうね。松坂桃李のかっこいいこと。今まではそれほど身長も高くないし、主役を演じるとなっても少しアピール度には欠けていた部分もある。だが時代劇は逆に身長がありすぎるのは違和感でしかない。ちょうどいい背格好に収まっているから、主役でも大丈夫なのだ。
そして、殺陣のうまいこと。もちろん、それ相応に練習・訓練はしただろうし、そのたまものであると思うのだが、美しいとさえ思える動きにファンならずともめろめろにさせられてしまう。芝居の方は、確かに「……」なところは否定しないが、それはこれからのお話。というわけで94点とかなりの高得点を記録する。

得点の最大の配点箇所は、「よもやの大逆転」が描かれていたことである。お互い武家の出であるとはいってももう一人は手の届かないところにまで"出世"してしまった存在。それでもお互いを思い続けているという、ちょっと「秒速」っぽいクライマックスには涙腺が大きく作用する。あの手紙のシーンはダメである。
それにしても、よくぞここまでスターを集めたものだと思う。ちょい役でも手を抜かない(特別出演枠が大半だけど)し、大家役の梅雀がきっちりとした押さえキャラになっている。
ストーリーに無理なところは一切なかったし、むしろ流れるようなよどみのなさがすごかった。悪徳両替商を手玉に取る下りはまさに圧巻だった。
時代劇映画は意外と良質なものが多いわけだが、それはまだノウハウが継承されているからだと思う。令和の時代になって、その手法が失われないようにしなくてはならない。

2019.5.16 サービスデーで見る2本(2) 映画クレヨンしんちゃん2019年版 鑑賞記

朝一の「轢き逃げ」は、さすが、サービスデーということもあり、特に初老の男女がかなりの入れ込みを発生させた。当方試算で125人箱に7割強。男性ソロが確かに圧倒的だが、女性グループやペアもそこそこ見かけられたし、想定の範囲内の観客層だった。男女比は2:1で男性優位、平均年齢は60歳前半と高めに見積もっても間違ってはおるまい。

食事を終え、勤務店に最後の挨拶かたがた書類を提出する。完全にこれで切れたわけではないにしても、けじめをつけられたのは大きい。
そして、梯子2本目は、5/1のレベンジと称して、「クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 失われたひろし」を高らかに指名。さすがに1800円(正価)で見るべき作品ではないから当然といえば当然である。

昼中の上映会ということもあり、かなりの閑散度合い。結局お子様連れは3組、あとはソロという次第で10名強と言ったところ。まあすでに3週目に入っているし、土日祝日しか用事の無い作品だけに、こうなることは仕方なかろう。

新婚旅行未体験の野原夫妻が、オーストラリアに旅行に行く、それが夫婦のきずなをより強固にしていくことにもつながる、というあたりは今までの作品を知らないとは言っても明らかに「大人の方を向いている」という選択をしたと思っている。
ところどころで印象的なセリフの応酬があるのだが、今ひとつピンと来なかった。ただ「あ、これ、君縄効果か」と思えたのは、往年の名曲を使ってちょっとしたミュージカルスタイルにした部分の演出である。福山雅治の「HELLO」、MISIAの「Everything」を印象的な場面で、前者はひろしに、後者はみさえに歌わせるということをやってのける。これがかなり効果的に思われた。

とは言うものの……全体像はガバガバ。ラストの"姫"の登場はもうやる気なしだろう(設定の段階で、これでゴーサインを出したやつの顔が見てみたい)に思えたし、そんな感じだからラストシーンは、落ちずにグダグダ。強引なまとめに持っていくところで大幅にポイントは減算されていく。
確かに面白くない、とまで断罪するつもりはない。ヘビ→新体操からのしんのすけの発生させるハリケーンはきれいに三段落ちにもなっているし、あえての聞き間違いでトンデモ単語を創作できるしんちゃんの頭脳はすごすぎる。
でも、ストーリーの薄さは如何ともしがたい。「こんなレベルだったんだ」と感じてしまい、特に後半はかなり退屈してしまった。ということでツイのファーストインプレッション82点そのままの評価とする。

「おとな帝国」が俄然評価が高いと聞くし、毎年生み出せるパワーというものには尊敬の念しかない。それでも今作の「見え透いている」ひろしやみさえのセリフには、感情移入ができない。あれほど寄り添っている二人であるという回想もあのシーンでの畳みかけの伏線というのはわかるのだが、それが大きく生かされるまでには至らない。
毎年送り出す=練っている時間がない ことの裏返し(監督二人で交互に回していることからも、製作は2年で済ませている模様)だから、多くを期待してはいけないんだと思うが、それでもここまでに仕上げられるんだから、凄いことである。
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