ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作鑑賞は、これで3作目だ。初対峙が「メッセージ」だったのだが、この茶目っ気を目の当たりにしたら、そりゃ、好きになってしまうというものだ→ご存知、"あの"お菓子からインスピレーションを取ったとか真顔で言っちゃうんだからw証拠映像はこちら。
難解なんだけど、決して観客をほっぽり出しにしない。映画を見てくれた人に対して何かはもって帰らそうとする姿勢がいくつも感じられたものだ。
そして迎えた、大作「DUNE」の前編。あれだけの原作を映像化するにあたって、・ハルコンネン家(今作の悪役)の登場人物をすべて丸坊主にすることで、「考えなくてもわかる」ようなアイディア ・時間を取って、アトレイディス家の没落を丁寧に描いた ・逃避行のさなかに協力者は次々と斃れる そして砂漠の民に拾われる までを描いた。
期待していた続編だったので、公開初日に見たわけだが、いざ蓋を開けてみると、前作未履修者はもとより、一作目を見ておぼろげながらの記憶の人であっても、いきなりストーリーに放り込まれてドギマギするはずだ。そうしたら、前作では言われていなかった様々な専門用語(特に人にまつわる別名や救世主を意味する言葉とか。英語でもないので簡単に頭の中に入ってこない)が飛び交う始末。序盤で脱落する人たちは多数いたのではないだろうか……
結果的に、ティモシーシャラメ演じる主人公が、父の敵を討ててよかったね(とはいえ、血にまつわるドロドロした背景も知ることになるのだが)とはなるし、黒幕たる皇帝も屈服させて大団円。しかし、一人かわいそうなのは、ゼンデイヤ演じるチャニだ。彼女が砂虫を呼び寄せようとするシーンで映画は幕を下ろすのだが、こんなクロージング、せつなすぎる。愛が報われないときの悲哀に満ちた表情でググっと来てしまった。
特撮技術もすごかった。砂虫の上に乗っているスピード感とか、役者の演じ方とか、どんな風に撮影したのか、知りたいところである。
前作はそれなりに評価していたはずだが、結局初見時の評価は91点どまりと案外な部類となってしまった。2部作にすることが既定路線だったにせよ、時間経過含めてバランスが悪く感じた。ポールが見る予知夢はそのほとんどが具現化していないところにも手当てがなされていない。なんといっても、上映時間が長い。私はそれなりに退屈しないで見ていられたが、この長さは尋常ではないと感じる人も多かったに違いない。ただ、来年のアカデミーの視覚効果賞は狙えるレベル(本来のスケジュールなら、2024年の候補作だった)なので、その稀有な映像体験というものを感じたいのならば観ておいて損はないと思う。
難解なんだけど、決して観客をほっぽり出しにしない。映画を見てくれた人に対して何かはもって帰らそうとする姿勢がいくつも感じられたものだ。
そして迎えた、大作「DUNE」の前編。あれだけの原作を映像化するにあたって、・ハルコンネン家(今作の悪役)の登場人物をすべて丸坊主にすることで、「考えなくてもわかる」ようなアイディア ・時間を取って、アトレイディス家の没落を丁寧に描いた ・逃避行のさなかに協力者は次々と斃れる そして砂漠の民に拾われる までを描いた。
期待していた続編だったので、公開初日に見たわけだが、いざ蓋を開けてみると、前作未履修者はもとより、一作目を見ておぼろげながらの記憶の人であっても、いきなりストーリーに放り込まれてドギマギするはずだ。そうしたら、前作では言われていなかった様々な専門用語(特に人にまつわる別名や救世主を意味する言葉とか。英語でもないので簡単に頭の中に入ってこない)が飛び交う始末。序盤で脱落する人たちは多数いたのではないだろうか……
結果的に、ティモシーシャラメ演じる主人公が、父の敵を討ててよかったね(とはいえ、血にまつわるドロドロした背景も知ることになるのだが)とはなるし、黒幕たる皇帝も屈服させて大団円。しかし、一人かわいそうなのは、ゼンデイヤ演じるチャニだ。彼女が砂虫を呼び寄せようとするシーンで映画は幕を下ろすのだが、こんなクロージング、せつなすぎる。愛が報われないときの悲哀に満ちた表情でググっと来てしまった。
特撮技術もすごかった。砂虫の上に乗っているスピード感とか、役者の演じ方とか、どんな風に撮影したのか、知りたいところである。
前作はそれなりに評価していたはずだが、結局初見時の評価は91点どまりと案外な部類となってしまった。2部作にすることが既定路線だったにせよ、時間経過含めてバランスが悪く感じた。ポールが見る予知夢はそのほとんどが具現化していないところにも手当てがなされていない。なんといっても、上映時間が長い。私はそれなりに退屈しないで見ていられたが、この長さは尋常ではないと感じる人も多かったに違いない。ただ、来年のアカデミーの視覚効果賞は狙えるレベル(本来のスケジュールなら、2024年の候補作だった)なので、その稀有な映像体験というものを感じたいのならば観ておいて損はないと思う。