多趣味・マツキヨの落書き帳

2013年(平成25年/皇紀2673年)1月、タイトル含めて大幅刷新いたしました。 現在、ダイエー店舗訪問記録/映画鑑賞記/即席麺試食記/ラーメン店訪問記がメイン記事となっております。画像/引用/リンク等は、ご随意に。

優待

シリーズ 飲みこまれるダイエー OMC優待止めをどうかわすか?

OMCカード利用で5パーセントの割引が存在していたダイエー。金がさの上がるものや、大量に購入するお歳暮など、下手すれば数千円は違っていたであろう顧客もほどほどいるはずである。

例えば税込み1万円でも500円の割引。日曜日に一気に買い物、というパターンでこの割引を最大限利用してきた顧客も相当数いるのではないかと思う。

ところが、ダイエーのイオンへの子会社化、クレジットカード会社のグループ離脱とイオン系の会社の進出で、この「OMCカードご優待」がいずれは消えてなくなるのは既定路線でもあった。そして、その日・・・2016年2月28日の最終回をもって、OMCカードの優待はなくなり、イオンカード所持者だけの特典(しかも、20/30日のお客様感謝デーのみ割引になるという事態)のみとなってしまうことになった。

こうなると確かに屋号はダイエーだが、完全にイオンに飲み込まれたも同然である。営業施策のことごとくがイオンに右に倣え。ぎりぎり、商品開発では、独自路線を維持できているが、それとていつまでもつのか、当方はかなり懐疑的である。

急減するはずの日曜日の売り上げを死守するべく、本社が打ち出した施策は「ハートポイントカード提示者は5月まで日曜日は5パーセントオフ」という「一時しのぎ」に走ったところである。
筆者注:「OMCカード」にポイントを貯め、ダブってしまうからとハートポイントを持っていなかった顧客は、作らないと5パーセントオフの特典は享受されない。逆に、今まで日曜日には割引のなかったハートポイント所持者の現金/他カード払いでも、割引は実施される。

実際の「日曜日の落ち込み」に関しては、データは取れていないので、何とも言えないが、現金主義で通してきている人にとっては、「お、なかなかやってくれるじゃないの」と感じているはずである。ちなみにカードを通すことで一品ごとに自動割引がかかる方式を取っているので、大量点数買いするとレシートがどえらい長さになってしまう。(カード優待は、いわば総計から5パーセント割り引くやり方を取っていたのだが、多分、見切りや値引きと同じ価格の訂正でやっている=利益を削っている、と推測している)

ゴールデンウィークを含めた5月まではこのやり方でどうなるか様子を見る。「6月からの新しい企画にもご期待」なんて言う文言が店内掲出ポスターにはあるが、この割引企画が滑らなければ、続行しそうな勢いを感じ取ってしまう(見事、つなぎは成功したか、どうか…3か月はそれを推し量るのに十分な期間ともみる)。

ともあれ、新体制はスタートした。関西圏を含めて、屋号が変わってしまった一部店舗にも寄ってみたいなとは思っている。

シリーズ 飲みこまれるダイエー OMCカードご優待デー廃止でどう変わる?

もう松平さんには登場してもらわなくてもいいがw、ダイエーにとって、これからの屋台骨を揺るがせにするかもしれない、新たな局面が間もなく幕を開ける。
それは、毎週日曜日に行っていた、OMCカード利用で5パーセント引きの優待が2月28日の日曜日で終了するということである。

カード利用がもはや主流になり、現金を持たない主義で、ポイント貯めに走るだけのために、数百円でもカード払い…。確かにレジでの精算実績を見て見ると、以前はせいぜい一割いればよかった食料品クレジットも(レシートにサインをもらっていた時代からの経験者である小生からすれば、今のサインレス/カード払いもほぼ1/3になっている現在は隔世の感がある)、電子マネーの取引も増えつつある現在、キャッシュレスで取引している層は全取引回数の1/2を優に超えているとみられる。

そんな中で、ダイエー店内で絶大な支持率を誇っていたのが自社のハウスカードでもある、OMCカードだった。新店ができれば、すかさずカード勧誘にそこそこのスペースが割かれ、毎日買い物するんだから、もっていた方がお得ですよとアピール。今やだれも持っていないだろうが、新業態「Kou's」会員証を兼ねたOMCカードも存在した(盤面は会員証と同じ真っ黄色)。
そうこうするうちに会社は合流の波に飲まれて、「セディナ」に(発端は、ダイエーが三井住友に株を売却したこと)。ハウスカードという、自社独自の戦略が通用しなくなったところに、本体のイオン化。これにより、イオンクレジットサービスの方を重視せざるを得なくなり、フェードアウトする形でダイエー店内からも姿を消していくことになった。

さて、OMCが優遇されていた今までと比べると、ダイエーにどんな変化が訪れるのか、また、どう変わっていくのか、はアナリスト/ジャーナリストならずとも、気になるところではある。
だが、私は断言できる点がある。「日曜日の売り上げは確実に落ちる」ということである。

日曜日は、サラリーマンの一週間の中でも、唯一家族サービスができる日。この日に、ショッピングセンターに行って買い物をする、という、それこそ、高度経済成長期にこぞって向かっていたころと変わらない風景が、今でもモールやアウトレットなどでは散見される。このときに、「カード払いにすればお得」だったのが今までのダイエーであり、OMCカードの強力な武器であった。しかし、優待が外れたダイエーは、平日と同じ。日曜日だから安かったのに、平常売価と同様ならば、あえて足を向ける必要はなくなる。必然的に「安さ」を求める客はダイエーからは逃げていく。

ではどの程度影響が出るか?
わたしは、食料品を中心にかなりへこむとみている。前年対比で7~10%、カテゴリーによっては2割程度落ち込む可能性もあり得る。以前の記事にもしたが、回数を減らした結果(毎週→月2回)、あまりの売り上げ減で元に戻した経緯を見れば、これくらいは正直控えめの数字である。
優待の金額=カード会社の補填、と考えた時に、それがなくなるのだから、大きく販売促進費をかけられる(売り出し攻勢)、とも考えたのだが、会社の現状では大きく出ることも難しい。イオンの後ろ盾があっても、それは親がウンと言ってくれて初めて成り立つ話。たぶん、売り上げ減は覚悟の上の決断だろうと思われる。

一枚一枚、鎧を、服を、下着まで剥ぎ取られようとしているダイエー。OMCカード優待廃止の2日後には、巨艦店を含めた大規模移管によって、売り上げの2割程度がイオンリテールに吸収される。瀕死の「流通業界の風雲児」は、今まさに、終焉の時を待つばかりになっているといっても過言ではない。


月別アーカイブ
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ