今回の都知事選挙は、史上最多の21名が立候補するものの、「主要3候補とその他大勢」というマスコミの切り取り方/報道の仕方があだとなって、この3候補とそれ以外とでは得票差が歴然としてしまっている。
「政治的に公平である」ことを求められるマスコミたちの欺瞞ぶりが色濃く浮き彫りになったわけであり、確かに「当選するべき人が受かった」ことは喜ばしいが、かといってもろ手を上げて賛成、今度もこんな感じで、とはとても言いたくない。

それにしても、である。
結果的に「小池劇場」にしてしまった、候補者たち・対抗候補の支援者たちの情けないことよ。もちろん、敵失をうまく利用することなど、国政に携わってきている小池氏なら一ひねり。逆に「ジャナーリストwww」さんは、テレビ生討論でキレ芸を披露するものの、共感をもたれることは無く、国政と都政がごっちゃになっていたり、特定地区を「厚遇=差別」するような言動まで飛び出し(それも国税に関するだけに、そんなこと公約化して大丈夫、なレベル)、自爆していくさまは、「ネタ候補」扱いされるまでになってしまっていた。
自民推薦の増田氏側も、バックが悪かった。石原元都知事の「厚化粧」発言は、蔑視しているだけで攻撃にすらなっていない(その原因が、顔にあるあざであることが知れるというおまけ付きであり、これで勝負あったといいたいところである)。応援者が候補者の名前を間違うのなど一度だけではない。まあそれだけ、急ごしらえの選挙戦になったものであり、与党で一枚岩になれなかった(小池一本化ができなかった理由が、どうしても知りたい。やはり自民都議連の横やりか)挙句の惨敗。都議連の今後が非常に気になるところである。

またしても報道機関の姿勢を考えてみるが、3人の主要候補以外の動静をまともに報道しているところは私が知る限り皆無である(注:さすがにキー局のローカルではある程度はやっているだろうし、MXなど、首都圏に根差した放送局では関西など他の地域に比べて小マシに放送していると信じたいところだが…)。供託金没収上等、的なネタ候補ぞろいというわけでもなく、特に「在特会」を率いていた桜井誠氏の出馬・選挙戦は今後の日本の政治を左右することにもなりかねない。
<筆者注:桜井氏の主張にはブレがない。どこぞのおじいちゃんの公約ともいい難いスローガンの羅列とは段違いである。真正保守・愛国者というくくりの政治家がほぼ出てきていない戦後政治の中にあって、彼の出馬と、東京都知事選で投げた一つの小石は、今後大きなうねりになる可能性を秘めている>

恣意的な切り取りと、与野党直接対決・みつどもえという構図にならざるを得なかった今回の都知事選。もし5人くらいの票の取り合いだったら、どうなっていたか…結果は、まあまあ満足するものだが、何とはなしにすっきりしないものが残っている。