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最近、即席麺業界がおかしなことになっている、とニュースサイトも取り上げ始めるほど、"変味"が横行する事態になっている。
→例えばこんなの。
そして今回試食したこの製品もニュースに取り上げられていた。
すでに飽和状態で、「遊ばない」と振り向いてくれなくなっている、業界の閉そく感をまざまざと見せつけられている。
とはいえ、今回のこの製品、「遊んでいる」とは到底思えない、真面目なコンセプトに脱帽してしまった。
だいたい、バレンタインを標的にして、「甘ーい」なんて銘打つと、毒々しいまでの、砂糖たっぷりの甘ったるいだけのカップ麺を想起してしまいかねない。その部分で言えば、記事にもあった、一平ちゃんの「ショートケーキ味焼そば」などという、飛び道具の後に出てきた製品も負けず劣らずの逝きっぷりを見せているのでは、と思われてしまう。
それを恐れて二の足を踏んでいたのだが、購入してみて、そのコンセプトにアッと驚く。
当初の想定では、スープがわかれているなどとは思いもしなかった。ところが、「甘ーい」味の成分は、別袋になっている。
ほほう。とうなる。普通に「赤いきつね」としても食べられるし、甘ーい成分を入れても食べられる。もちろん入れてしまえば不可逆なので元には戻らないにしても、外れならば入れなければいいわけだし、調整が利くようにしてあるのはポイント高い。
まずはドノーマルで。ふむふむ。いつもの赤いきつねだ。ただ、東/西の表記がなかったので全国統一の味にしてあるのだろう。
そしてまずは少しだけ甘みの素を入れてみる。あれ? なんかうまくなったぞ?!
意を決して全部投入。するとどうだ!!
全体が「油揚げを煮た、甘めの煮汁の中にうどんが入っている」ような感覚にとらわれる。関西人は、意外と甘めのおだしは嫌いではないし、そういうお店も実際存在する。そして、パッケージから想起されるような、毒々しいまでの甘みはなく、むしろ程よく「甘く」なっている。
うどんの出汁はきりっとした感じが一種当たり前だったのだが、ここまでまったりとした甘みが全体を支配したカップうどんは初めてである。そして、マルちゃんがこの「甘いだし」に挑戦してくれたことに敬意を表したい。確かに麺質では日清の後塵を拝してばかりなのだが、やればできる。
購入店 ダイエー 神戸三宮店
麺 7.5/10 スープ 8.5/10 具材 7.5/10 総合計 23.5/30
価格補正 なし 合計 23.5/30 格付け A(パッケージングで損している)