そもそも、何で関西のテレビ局が出張って中継なんかしているのか、よくわかっていないのが、今回の熊本地方を中心とした地震の報道である。
考えてみればわかると思うのだが、関西の人たちは、その映像を見たからと言って、何が満たされる、というわけではない。もちろん、自然災害であり、余震がいつまでたってもおさまらないという特異な地震でもあるので、その経過とかが気になる層に向けて発信していると考えるのは妥当と見ることもできる。
その一方で、「起こったこと」に対して、何ができるわけでもない。マスコミ人士が現場で口上を述べたからと言って、何人かの腹が満たされるわけでもない。それどころか、"邪魔もの"の来訪で、ほとほと迷惑しているのは現地の被災民その人たちである。

いるだけでもたいがい迷惑なのに、ガソリンスタンドで割り込みする/被災民に割り当てられるべき食糧を嬉々としてツイッターにアップするなど、報道陣にあるまじき行動や投稿が相次いでしまった。しかもそのいずれもが在阪のテレビ局に起因する出来事。恥ずかしいやら、情けないやら…

特に弁当を嬉々としてツイッターにアップしたのは、MBS・毎日放送のアナウンサーである。当方も見知っているその本人が、これをやって、「現在の俺、被災地で頑張ってるぞ」と言いたげな、ドヤ顔が見て取れる。
しかし、現地で食料をゲットすることが、どういう結末をもたらすのか…彼もそうなのだが、どうして、ツイッターでもFacebookでも、投稿する前に一呼吸置くことができないのだろうか?
炎上した「放射脳作家」の件もそう。根拠のないデマ以外の何物でもない。ちなみにこの「放射脳作家」もアナウンサーも、名前が「真」!!読みは違えども、こんな共通点があるとは、今この記事を書くまで気が付かなかった。

取材活動が一種の「公共的なもの」と自負しすぎるあまり、多少の傍若無人も許されるとばかりに、土足で踏み込むような態度が鼻につき始めている。そもそも、津波が押し寄せていない今回の被災地は、現場のレベルで言えば、阪神・淡路よりも軽いとみられる。だから、こうした、乱暴と言える行動につながったり、「楽な現場」だからこそのゆるみが投稿にも表れるのだろう。
マスコミは芸能人でも何でもない。被災地に取材に行くのだから、「お邪魔させてもらっている」という認識で臨むべきであり、「来てやっている」とばかりの報道ぶりには嫌悪感さえ湧き上がってくる。
もはや「ゴミ」のレベルを超越し始めたマスコミの連中ども。次に到達するレベルは、どこになるのだろうか…