いくら、舞台となっている神戸市内の劇場であっても、そして、1000万人越え/140億越えしている作品であっても、さすがに昨年からの5か月余り、それまでに公開したあまたの作品が上映終了となる中で、「すずめの戸締まり」だけが厚遇され続けていくわけではない。
OSシネマズ神戸ハーバーランドでも、ついに一日2回/小箱といってもいい場所でしか見られなくなっている。しかも、その箱であっても持て余すくらいの入れ込みということになると、コナン新作映画にバトンタッチする可能性はがぜん高まってくる(つまり、GWは迎えられないということである)。
それでも、それなりにお客さんは入ってくれている。面白いのは、私を除いて、ほぼペア/カップル/家族連れという構成になっていたことである。時間帯は17:10始まり。夕方回の特徴的な入れ込みという風にも解釈できるし、何より箱に対して6割程度埋まっていれば、この箱割設定は絶妙ということができる。もっとも、すでにドラえもん映画がスタート、アカデミーも有力視のエブエブあたりが今後客を呼びそうで、旧作にいつまでもいい箱をあてがうわけにいかないのも通りである。
疑問視や再確認の必要のなくなった映像チェックも、シャカリキになるほどやらなくていいだけに、何度目かの没入タイムを過ごすことにもなったが、やはり、草太の祝詞の追加部分、「大丈夫、身をゆだねて」の手をつなぐ動作、そして子すずめと今鈴芽の邂逅シーンでむせび泣くお約束がそこに展開される。母を失うことを経験しているあまたの方々に突き刺さる子すずめの号泣。「死は隣にあるとわかっています」という言葉の奥深さ。死生観を直接的に描いたのは今作が初めてなので(直近三部作では、だれ一人死んでいない)、その部分でも、また一歩作家性を進化させているのだな、と理解できる。
海外にも舞台あいさつに行くほどの今作にかけるプロモーションのすごさは、前2作品の成功によるところが大きいと思う。そろそろ"次"の話が出てきてもおかしくない時間帯だが、どういったプロットが監督の中にあるのか、我々も注視してみていきたいと思う。
OSシネマズ神戸ハーバーランドでも、ついに一日2回/小箱といってもいい場所でしか見られなくなっている。しかも、その箱であっても持て余すくらいの入れ込みということになると、コナン新作映画にバトンタッチする可能性はがぜん高まってくる(つまり、GWは迎えられないということである)。
それでも、それなりにお客さんは入ってくれている。面白いのは、私を除いて、ほぼペア/カップル/家族連れという構成になっていたことである。時間帯は17:10始まり。夕方回の特徴的な入れ込みという風にも解釈できるし、何より箱に対して6割程度埋まっていれば、この箱割設定は絶妙ということができる。もっとも、すでにドラえもん映画がスタート、アカデミーも有力視のエブエブあたりが今後客を呼びそうで、旧作にいつまでもいい箱をあてがうわけにいかないのも通りである。
疑問視や再確認の必要のなくなった映像チェックも、シャカリキになるほどやらなくていいだけに、何度目かの没入タイムを過ごすことにもなったが、やはり、草太の祝詞の追加部分、「大丈夫、身をゆだねて」の手をつなぐ動作、そして子すずめと今鈴芽の邂逅シーンでむせび泣くお約束がそこに展開される。母を失うことを経験しているあまたの方々に突き刺さる子すずめの号泣。「死は隣にあるとわかっています」という言葉の奥深さ。死生観を直接的に描いたのは今作が初めてなので(直近三部作では、だれ一人死んでいない)、その部分でも、また一歩作家性を進化させているのだな、と理解できる。
海外にも舞台あいさつに行くほどの今作にかけるプロモーションのすごさは、前2作品の成功によるところが大きいと思う。そろそろ"次"の話が出てきてもおかしくない時間帯だが、どういったプロットが監督の中にあるのか、我々も注視してみていきたいと思う。