IMAXや、いわゆるアトラクション的に見せる4D系。正直どんな作品でもこれがかなうか、と言ったらそれはない。人間ドラマが主体の邦画実写なら、ここまでする必要はないし、その特殊効果に見合うだけの動員も難しい。
しかし、十分にその特殊効果が楽しめる作品で、しかもすでにヒットが確約されている作品をかけない、ということはありえない。年末の12/26からスタートした「劇場版鬼滅の刃 無限列車編」のMX4D/4DX系は、どの劇場でも満席を連発し、一時期プラチナチケットと化した。年末年始の興行の下支えにもなり、また、相応の興収の積み増しにも寄与している。
いつもこの「まつり」には乗り遅れる当方だが、結局2週間後の日曜日であるこの日に初めて西宮OSのMX4Dに参加することができた。
プラス1200円。普通に考えて、映画一本に3000円近く(小中学生でも問答無用でかかる付加料金から考えると、一家族で一万円近くかかる計算)支出しようというのは、よほどのガチ勢か、生業にしているものくらいと思っていた時期もあった。だが、当日館内をブラウジングして驚く。
お子様連れの観客が10組以上認められたことだ。しかも「一家総出」に等しいくらいの5人、とか4人とかが連発していたのだ。言っておくが、朝一回は9:20始まり。そこに大挙して訪れたのは、ガチ勢ではなく家族連れの比率が無視できないほどいたのだ。カップルも相応数おり、むしろソロ男女の方が少なかったかもしれない。
映画の方は、「これ、4D系でやったら映えるだろうな」という第一印象をはるかに上回る素晴らしい出来だった。そこしか活躍の場のない善逸の霹靂一閃・六連にはオーバーと思えるくらいのエフェクトがかけられ、思わず声を上げたくらいだ。
もちろん、杏寿郎が雑魚鬼と対峙するときもこれでもかっといえるほどの光の演出がまぶしい。前半でこれである。後半なんか、どうなるのか、とワクワクするしかない。
杏寿郎VS猗窩座のバトルシーンは、観客自体も「殴られている」感覚にとらわれる。一方は刀、一方は素手。切り裂かれる衝撃より、打撃の方により感じられるエフェクトを取ったのだろうし、煉獄側(不死身の猗窩座は斬られるだけ)はやられどおしだから、こうなるのも必然か。だからこそ、彼の魂のこもった一挙手一投足がより厚みを増している。
バトルが終わり、杏寿郎と炭治郎が今わの際の会話をするところは、それまでの激闘を我々も追体験しているから、発言の重みが違って聞こえる。伊之助の怒鳴りのところでも等しく泣けるわけだが、今回の訥々としゃべる煉獄さんのセリフにぐっと来た。
「予想の斜め上を行く」なんて言う表現で、感動を言い表すこともあるのだが、当方にとっては、まさに想像した以上の出来栄えだった。登場当初はガチ勢が跋扈していたかもしれない劇場は、今や家族が、行きにくくなっているテーマパークの代用品としてのエンタメアイテムとして成り立っていきそうな予感を大きくする。今の子供たちが4D系を体感できることに羨ましさも感じるが、今後映画がどう進化していくのか、21世紀も1/4過ぎようとする中で何が起こるのかは期待してみておきたいものである。
しかし、十分にその特殊効果が楽しめる作品で、しかもすでにヒットが確約されている作品をかけない、ということはありえない。年末の12/26からスタートした「劇場版鬼滅の刃 無限列車編」のMX4D/4DX系は、どの劇場でも満席を連発し、一時期プラチナチケットと化した。年末年始の興行の下支えにもなり、また、相応の興収の積み増しにも寄与している。
いつもこの「まつり」には乗り遅れる当方だが、結局2週間後の日曜日であるこの日に初めて西宮OSのMX4Dに参加することができた。
プラス1200円。普通に考えて、映画一本に3000円近く(小中学生でも問答無用でかかる付加料金から考えると、一家族で一万円近くかかる計算)支出しようというのは、よほどのガチ勢か、生業にしているものくらいと思っていた時期もあった。だが、当日館内をブラウジングして驚く。
お子様連れの観客が10組以上認められたことだ。しかも「一家総出」に等しいくらいの5人、とか4人とかが連発していたのだ。言っておくが、朝一回は9:20始まり。そこに大挙して訪れたのは、ガチ勢ではなく家族連れの比率が無視できないほどいたのだ。カップルも相応数おり、むしろソロ男女の方が少なかったかもしれない。
映画の方は、「これ、4D系でやったら映えるだろうな」という第一印象をはるかに上回る素晴らしい出来だった。そこしか活躍の場のない善逸の霹靂一閃・六連にはオーバーと思えるくらいのエフェクトがかけられ、思わず声を上げたくらいだ。
もちろん、杏寿郎が雑魚鬼と対峙するときもこれでもかっといえるほどの光の演出がまぶしい。前半でこれである。後半なんか、どうなるのか、とワクワクするしかない。
杏寿郎VS猗窩座のバトルシーンは、観客自体も「殴られている」感覚にとらわれる。一方は刀、一方は素手。切り裂かれる衝撃より、打撃の方により感じられるエフェクトを取ったのだろうし、煉獄側(不死身の猗窩座は斬られるだけ)はやられどおしだから、こうなるのも必然か。だからこそ、彼の魂のこもった一挙手一投足がより厚みを増している。
バトルが終わり、杏寿郎と炭治郎が今わの際の会話をするところは、それまでの激闘を我々も追体験しているから、発言の重みが違って聞こえる。伊之助の怒鳴りのところでも等しく泣けるわけだが、今回の訥々としゃべる煉獄さんのセリフにぐっと来た。
「予想の斜め上を行く」なんて言う表現で、感動を言い表すこともあるのだが、当方にとっては、まさに想像した以上の出来栄えだった。登場当初はガチ勢が跋扈していたかもしれない劇場は、今や家族が、行きにくくなっているテーマパークの代用品としてのエンタメアイテムとして成り立っていきそうな予感を大きくする。今の子供たちが4D系を体感できることに羨ましさも感じるが、今後映画がどう進化していくのか、21世紀も1/4過ぎようとする中で何が起こるのかは期待してみておきたいものである。